ICT総研は6月11日、スマートフォンとタブレット(スマートデバイス)市場の調査結果を発表した。スマートデバイスの2012年度の出荷台数は、前年の1.3倍となる3448万台だった。
2011年度から加速した普及のスピードは2012年度も持続し、携帯電話キャリアのスマートフォンのラインアップの充実、7インチタブレットの浸透などを背景として大きく市場規模を拡大させた。
3448万台という数字は、同年のノートPCの出荷台数の3.3倍、フィーチャーフォン(従来型携帯電話)の2.9倍にあたる。PC全体の出荷台数(1501万台)と比較しても規模の大きさが際立つ。今後も伸び率こそ落ち着くものの堅調に増加を続け、2016年度には2012年度比1.3倍の4533万台となる見込みだという。
スマートデバイスの2012年度の出荷台数のうち、タブレット端末の占める割合は14.2%と、2011年度の10.5%から大きく拡大した。2013年度以降も増加を続け、2016年度はスマートデバイス全体の22.3%を占める見通しだ。出荷台数は2016年度で1013万台にまで拡大し、同年のノートPC全体の出荷台数予測940万台を逆転するとみられる。
スマートデバイスの法人への導入は、フィーチャーフォンやPCと比べて遅れているものの、ここ1~2年で導入が加速し始めている。障壁となっていたセキュリティ面や通信コストの高さが徐々に解消され、外勤のスタッフを中心に、ノートPCからの置き換えも進んでいるという。
2012年度のスマートデバイス出荷台数に占める法人向け比率は6.8%の233万台。法人比率は確実に増加を続け、2014年度に10%を突破、2016年度には12.9%に拡大する見込みだ。
現在発売されていないスマートデバイスの中で、ユーザーが求めているものは何か、モニター1000人を対象にアンケートを実施したところ、最も支持を集めたのは、NTTドコモ版iPhoneで、購入検討率は24.0%に達した。
このほか、NTTドコモ版iPad(購入検討率17.1%)、スマホとタブレットの中間サイズの端末(同16.8%)、腕時計型スマートフォン(同12.4%)などが支持を集めた。
一方で、ICT総研が前年に実施した同じ調査と比べると、ドコモ版iPhone(前年の購入検討率27%)、ドコモ版iPad(同25.5%)ともに、ポイントが減少した。両端末を渇望していたドコモユーザーが、待ち切れずにほかの端末を購入した可能性も考えられる。
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