サイバーエージェントとライフイズテックは、小学生向けプログラミング教育事業を展開する新会社「CA Tech Kids」を5月31日に設立したことを明らかにした。資本金は資本準備金を含めて400万円。株式はサイバーエージェントが65%、ライフイズテックが35%を保有する。
CA Tech Kidsでは、小学生向けにプログラミング教育事業を展開する。6月10日より、1日間の体験プログラム「Tech Kids CAMP 1DAY無料体験会」と3日間のプログラム「Tech Kids CAMP SUMMER 2013」の参加者を募集する。
ライフイズテックは、プログラミング教育などを中心とした中高生向けITキャンプ「Life is Tech!」を展開するスタートアップ。Life is Tech!では、中高生が大学生メンターとともにITについて学んでいる。CA Tech Kidsでは、このプログラムを小学生向けにアレンジ。春、夏、冬の長期休暇や連休などを利用して、iPhoneアプリや2Dゲームを開発するITキャンプを展開していくという。
教育事業に積極的な投資を進めるサイバーエージェント。知育アプリ開発のスマートエデュケーションや英会話教育のレアジョブなどへの投資が発表されているが、実は2月にライフイズテックにも出資している。
また出資以前にもサイバーエージェントとライフイズテックでは、これまでもLife is Tech!のメンターとなる大学生向けのインターンシップ制度を共同で展開してきた。この取り組みは現在、ディー・エヌ・エーやマイクロソフト、ヤフー、リクルートと共同で進める「LiT Leaders」として規模を拡大している。
CA Tech Kidsの代表取締役社長を務める上野朝大氏は、「サイバーエージェントグループとしても新しい取り組み。新経済サミット2013でも話題が出たが、社会全体が子供のプログラミング教育をやっていかなければならない。また同時に業界としてはエンジニアの枯渇は課題となっている。世の中的な問題意識、産業としての問題意識がある中で力を入れて取り組む」と意気込みを語る。
また、Life is Tech!を手掛けてきたライフイズテック代表取締役社長でCA Tech Kids取締役の水野雄介氏は、「これまでも小学生の参加に関する問い合わせがすごく多かった。だがプログラムが中高生向けなので、(難易度が高くて)プログラミングが嫌いとなることが怖かった。僕らとしては小学生向けにも展開していきたかったが、リソース的にも無理だった」と振り返る。
CA Tech Kidsでは、10年で15万人の参加を目標に掲げている。「Jリーグが始まってサッカーをやる子供も増えてきたが、それと同じ規模にしたい。全員がエンジニアになる必要はないが、『自分のやりたいこと、欲しいものを自分で作る』ということを学んで欲しい」(水野氏)。直近の目標に関しては売上以上に動員数を重視するという。「売上を立てていこうというよりは、たくさんの人を動員していこうとしている。最低限の利益で質のいいものを提供できれば裾野は広がる」(上野氏)。
CNET Japanの記事を毎朝メールでまとめ読み(無料)
ものづくりの革新と社会課題の解決
ニコンが描く「人と機械が共創する社会」
ZDNET×マイクロソフトが贈る特別企画
今、必要な戦略的セキュリティとガバナンス