ペンタックスリコーイメージングは4月17日、シリーズ最高画質と携帯性を両立したRICOHブランドのコンパクトデジタルカメラ「GR」を5月下旬より発売すると発表した。市場想定価格は10万円程度。
2005年に発売した初代「GR DIGITAL」から始まるGRシリーズは、1996年の銀塩カメラとしてプロからも高い支持を集めた「GR1」の伝統を受け継いだものだ。
2年おきに発売してきたGR DIGITALはこれで5つめとなり、本来ならば「GR DIGITAL V」となるところだ。ところが、今回の名称はGR。この理由についてペンタックスリコーイメージング 代表取締役社長の赤羽昇氏は、「これまでのGR技術の集大成、最高峰という意味でGR。GRはGreatなカメラ。高機能、デザイン、使いやすさの3つを兼ね備えたもの」と説明した。
GRは、2011年10月に発売された「GR DIGITAL IV」の後継機だ。軽量かつ高剛性なマグネシウム合金を採用したポケットサイズのボディには、35ミリ判換算で28mm相当の新型レンズ「GR LENS 18.3mm F2.8」や、有効画素数が約1620万画素のAPS-CサイズCMOSイメージセンサを新たに採用した。GR DIGITAL IVからレンズも撮像素子も一新している。
画像処理エンジン「GR ENGINE V」および、解像感を重視したローパスフィルターレス仕様により、シリーズ最高画質を実現したという。
また、約0.2秒の高速AF、約1秒の起動時間、秒間最高約4コマの高速連続撮影など速写性能をアップ。新搭載の親指AFボタンと絞りプレビューボタンにより、シャッターチャンスに強く快適な操作性を実現している。そのほか、カメラ内RAW現像機能、マニュアルでの操作性を向上させる「フォーカスアシスト」といった多彩な機能も備えている。
本体サイズは高さ約61.0mm×幅約117.0mm×奥行き約34.7mmで、GR DIGITAL IV(高さ約59.8mm×幅約108.6mm×奥行き約32.5mm)よりもやや大きくなったが、APS-Cサイズ撮像素子搭載カメラとしては世界最小という。また、このサイズはGR1と同じだ。
電池とSDメモリカードを含む撮影時の重量は約245gで、GR DIGITAL IV(約219g)よりも26g軽くなった。持ってみると大きさの変化はあまり気にならず、まず「軽い」という印象だ。バッテリ駆動時間の目安は、静止画撮影で約290枚、再生時間で約190分となっている。
赤羽氏は、デジタルカメラ市場の動向について、厳しいコンパクトカメラ市場の中で、ハイエンドな高機能カメラは世界的にも伸びていると話す。
その理由として、「スマートフォンによって写真を撮る方の絶対数は急速に伸びた。写真を撮る絶対数が増えることで、一定の比率はよりよい写真を撮りたいという指向がでてくる。それがハイエンドコンパクトのニーズを強めている。シェアは小さいが、伸び方は大きい」と説明した。
ペンタックスリコーイメージング マーケティング統括部 統括副部長の野口智弘氏は、基本コンセプトは「最高のsnap Shooter」とし、高画質と携帯性の両立、使い込むほどに手放せなくなる優れた道具の追求は、ずっと変わっていないことを強調した。
なお、予約特典として、4月17日から発売日前日までに販売店やウェブ通販などでGRを予約した場合、オリジナルの赤いリングがプレゼントされる。さらに、「GRデビューキャンペーン」として、購入者先着5000名にもれなく、レザー&デニムのショルダーバッグがもらえるとしている。
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