ソニーが2012年にクラウドゲーミング企業のGaikaiを買収したことは、まもなく発表されると見られる「PlayStation 4(PS4)」に色濃く反映されるかもしれない。
The Wall Street Journal(WSJ)は内部情報筋を引用し、米国時間2月20日にマンハッタンで開催予定のイベントで発表されると見られるPS4はユーザーがインターネット経由でリアルタイムでストリーミングされるゲームをプレーできる機能を備えていると報じた。
WSJの報道によると、それらのストリームでは、旧型になろうとしているコンソール「PlayStation 3(PS3)」向けに設計されたゲームが対象になる予定だという。下位互換性への対応は大変な作業になるかもしれない。WSJが1月に報じたところによると、ソニーはPS3でソニーとIBM、東芝が開発した「Cell」チップを採用したが、PS4ではAdvanced Micro Devices(AMD)製のチップを採用する「可能性が高い」という。この動きは、現行ゲームとの間で互換性の問題を引き起こすかもしれない。WSJの最新の報道によると、PS4は光学ディスクに収録された新作ゲームに対応できるという。新作ゲームもストリーミングされるのかどうかは不明だ。
ストリーミングは、スマートフォンなどのデバイス上でのシンプルなゲームの人気にソニーがいくらか対応する助けにもなるかもしれない。ソニーがGaikaiを買収したときに米CNETのRich Brown記者が述べたように、Gaikaiはよりハイエンドのモバイルゲーミングを実現するという点で潜在的な可能性を提供するように思える。「中核的なPlayStation(ゲーム)をコンソールでプレーした後、その続きを携帯電話やタブレットでプレーできるような世界を想像してみてほしい」とBrown記者は当時述べていた。
ソニーは2012年7月にGaikaiの買収を発表した。Gaikaiのクラウドサービスは、「iPhone」などでよくプレーされるゲーム(「Angry Birds」や「Fruit Ninja」など)より本格的なゲームのストリーミングを可能にする。同社の共同創設者であるDavid Perry氏は2010年、米CNETに対して、Gaikaiのサービスは往年のアーケードゲームに少し似ていると述べた。「当時は最新のマシンをプレーしたいと思っても、それを購入するには5000~1万ドルが必要だった。だから、マシンに25セントコインを投入して、プレーしていた」(Perry氏)。Gaikaiは最新のゲームをあらゆる設定で動作させられるデータセンターを開設し、その後、ストリームをユーザーに届けることに注力した。
WSJによると、ソニーがストリームの利用料金をどのように課金するかは不明だという。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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