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パイオニア、カーナビは台数伸びるも収益厳しく--3Q決算で新構造改革施策

加納恵 (編集部)2013年02月12日 20時04分
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 パイオニアは2月12日、2013年3月期第3四半期(2012年10~12月)の連結決算を発表した。売上高は1045億円(前年同期比2.6%増)、営業損失は18億円(同17億円の損失)となった。市販市場の低迷を受け損益が悪化したカーエレクトロニクスに加え、年末商戦の売上未達により営業損失となったホームエレクトロニクス事業により、厳しい状況となった。同社では同日付けで約800人の人員削減を含む構造改革施策を打ち出している。

  • 第3四半期、9カ月通期の連結業績概要

 第3四半期累計(2012年4~12月)では、売上高3291億円(前年同期比4.3%増)、営業利益は14億円(同74%減)、経常損失は21億円(同24億円の利益)、当期純損失は98億円(同66億円の損失)となった。

 悪化要因として、カーエレクトロニクスが第2四半期(2012年7~10月)に比べ、想定以上に低迷したこと、ホームエレクトロニクスが欧米市場で計画を下回り黒字化できなかったこと、光ディスク電子部品関連の不振などを挙げた。


パイオニア代表取締役兼社長執行役員の小谷進氏

 売上高686億円(同17%増)、営業利益6億円(同23億円の損失)と増収増益となったカーエレクトロニクスについて、パイオニア代表取締役兼社長執行役員の小谷進氏は「市販ナビゲーション市場の売上が急速に落ちてきており、ディーラーオプションへと市場が移ってきている。ただディーラーオプションは台数が伸びても単価が安い。一方『楽ナビ』など画期的な新商品を導入しているがこのジャンルがディーラーナビの影響を受けている。利益性の良い市販ナビが減少し、利益性の良くないディーラーオプションが増えている状況。そのため売上は落ちていないが、利益性が急激に悪化している」と現状を説明した。

 一方、DJ機器やAVシステムが健闘したホームエレクトロニクス事業に関しては「北米、欧州の市場で年間最大の拡販期であるクリスマス商戦が低迷した。売上は伸びているが前年並みのレベルで終わってしまった」とし、売上高248億円(同25%減)、営業損益19億円の悪化につながった原因を話した。

 こうした状況を受け小谷社長は「第4四半期については営業黒字を実現するつもりだが、コア事業であるカーエレクトロニクスが自動車の需要、市販市場、カーナビゲーション市場、ビジネスモデルなどの変化を受け、競争相手が変わってきている。一方ホームエレクトロニクスは数々の施策を手がけ売上拡大を図ってきたがこれ以上の増収は難しい。また光ディスク市場の縮小は一時的なものではなく構造的なもの」と各事業における現状認識を話した。続けて「従来の延長線上にあるコスト削減努力ではだめだと判断した。収益基盤の強化を目指すために構造改革を行う」とした。

 構造改革施策では、カーエレクトロニクスの開発、生産、販売の各プロセスの抜本的見直し、ホームエレクトロニクス事業の分社化することによる組織のスリム化や重複機能の解消、約800名の社員削減と役員報酬と従業員の給与、賞与の減額などを含む固定費削減などを発表した。

 カーエレクトロニクス事業についてはハードからソフトへと開発人員をシフトするほか、経営資源を先進国から成長を見込む新興国市場へシフトすることなどが盛り込まれている。社員の削減については「2009年の大規模な構造改革を経て、会社に残って再建に協力してくれた社員の雇用に再び手を付けることは大変つらい決断」と話した。

 パイオニアでは、第3四半期の決算を受け、2013年3月期通期の連結業績予想を、売上高は4570億円(前回予想4660億円)、営業利益100億円(同150億円)、当期純損益40億円の損失(同10億円の利益)と下方修正しており、今期3度目の修正となった。

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