PurpleCowは2月8日、インキュベイトファンドとイーストベンチャーズを割当先とする第三者割当増資を実施し、総額1470万円を調達したと発表した。
PurpleCowは、ロゴデザインやアイコンデザイン、フライヤーデザインなどをオンライン公募できる、デザインのクラウドソーシングサービス「designclue」を運営している。
今回の調達資金は、サイトデザインの刷新、サービスカテゴリの拡張、および日本国内でのマーケティング活動にあて、事業拡大を図るという。
また、国内・東南アジアに強みを持つインキュベイトファンドとイーストベンチャーズのネットワークを生かし、出資先企業含む提携先との国を越えた事業提携や、共同でのマーケティング活動も予定している。
PurpleCow代表取締役の柴田憲佑氏は、学生時代にディー・エヌ・エー(DeNA)でインターンを経験し、大学卒業後にソフトバンクテレコムに入社。そしてインターン時代の同僚とともにスカイライトコンサルティングが手掛けるビジネスプランコンテスト「起業チャレンジ」で最優秀賞を受賞して起業するに至った。
当初は「Fiverr」や「ココナラ」のように、「5ドルで○○します」というCtoCのマーケットプレイスを世界で展開することを企画していた同社。だが、言語の壁は高く、日本人が海外の人に、海外の人が日本人に発注するというサービスの設計は難しかった。
だが、ロゴなどのデザインに特化すれば言語の壁を超えての受発注が見込めるのではないかとサービスの方向を転換した。
designclueでは、コンペ形式でデザインを発注できる。発注およびフィードバックの際には、選択肢やタグを選んで指示することで、自動的に発注先の言語に翻訳してくれる仕組みを持つ。たとえば仕上げられたデザインに対して、画像の一部のエリアを指定して、「柔らかい印象に」「同じ色で」「もっと濃くして」といった日本語のタグを使ってデザインを指示できる。
現在登録デザイナーは60カ国以上、約1000人。アジア圏、特にインドネシアのデザイナーが多くレベルも高いのだという。ただ一方で、日本語の文字が入ったデザインについては、今後の意思疎通は課題のようだ。
利用のプランは複数あるが、1案件は約150ドルから発注可能。1案件で平均110件のデザインが集まり、成約率は約9割だという。
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