日本マイクロソフトは11月15日、東京・品川の本社19階のOne Microsoft Cafeにおいて「おとなの食育プロジェクト」を実施した。「新宿割烹 中嶋」の中嶋貞治シェフによる旬の食材を使用したランチプレートを、80食限定で社員に提供した。
おとなの食育プロジェクトは、一般社団法人超人シェフ倶楽部と、One Microsoft Cafeの運営を委託されているエームサービスが連携し、社員食堂施設などで、「健康、おいしさ、たのしさ」など、食の多面的な要素を紹介するプロジェクトで、シェフが参加するイベントや、シェフ直伝のレシピの配信を通じて、家庭で囲む食卓にも「食の豊かさ」を伝えるきっかけを提供しようというもの。
エームサービスのIDSセンターマーケティング室・近藤康文室長は、「働く女性が増加し、手軽さを追求する傾向が高まった結果、家庭の食卓から本物のおいしさが消えつつある。また、親の予備軍となる20~30代の働く世代では、食に対する関心が低い人、食に時間がかけられない人が30%にも達している。日本の親が食に対して無意識になることで、子供に正しい食事の知識が受け継がれないという課題や、日本の食文化の喪失の可能性がある。今回の取り組みを通じて、大人から子供に食の文化を伝えること、社員食堂から家庭においしい食事を伝え、将来につなげる食育としたい」と、今回の意図を語った。
一方、中嶋シェフは、一般社団法人超人シェフ倶楽部の会長として、小中学校の給食を、子供たちと一緒に作り、一緒に食べる「スーパー給食プロジェクト」の活動を複数の有名シェフとともに行うなど、食を通じた活動にも精力的に取り組んでいる。
中嶋シェフは、「2011年2月まで日本マイクロソフトの本社があった小田急サザンタワーのなかの店舗で、ランチを提供していたこともあり、ご縁を感じている。大げさなことは考えてはいないが、食を通じて協力できることがあれば協力したいという気持ちで取り組んでいる」と語った。
この日、用意されたランチプレートは、サーモンの味噌漬け、かぶのサラダ、八穀米のさんまご飯、大豆の呉汁のセットで、価格は680円。
中嶋シェフは、「品川に本社があるということで、大根に似た固有の品川かぶを使った。また、油を使わずに、出汁や旬の魚の脂肪分だけで調理をし、さらに、大豆のコクによって、味噌の塩分を減らすことができ、大豆の粒で甘さを増すこともできる」などと調理のポイントを語ったほか、「日本マイクロソフトの社員食堂では雑穀米を毎日出しているというが、今回、八穀米としたのは、Windows 8の発売を記念したもの」などと語った。
日本マイクロソフトの執行役人事本部長の佐藤千佳氏は、「One Microsoft Cafeでは、今年5月に健康プログラムを実施し、ランチを食べることを通じて食育を考えるといった取り組みを行ってきた経緯がある。このプログラムでは73人が参加し、平均2kgの減量を達成し、中には7kgも減量した男性がいた。食や健康に対する関心が高まっているなかで、今回のプロジェクトを実施できる。レシピを家庭に持ち帰って再現してもらい、社員が幸せになってもらいたい」とした。
エームサービスでは、今回のOne Microsoft Cafeでのシェフ来場イベントを皮切りに、2013年5月までに、エームサービスが受託している社員食堂において、6回のシェフ来場イベントを開催。2回目は、12月4日に、群馬県内の病院で、勤務する医師や看護師向けに提供する予定だという。また、同プロジェクトで提供される食事のレシピを「旬のレシピ」として、エームサービスが受託している全国1300カ所の施設に配信するという。
CNET Japanの記事を毎朝メールでまとめ読み(無料)
ものづくりの革新と社会課題の解決
ニコンが描く「人と機械が共創する社会」
ZDNET×マイクロソフトが贈る特別企画
今、必要な戦略的セキュリティとガバナンス