NTTドコモ代表取締役社長の加藤薫氏は10月11日、2012年冬モデルの発表会で、9月にKDDIとソフトバンクモバイルから発売された「iPhone 5」による同社の販売台数への影響や、今後のiPhoneの取扱いについてコメントした。
加藤氏は、iPhone 5によるMNP(携帯電話番号ポータビリティー)への影響について「iPhone 5が発売されてやはり一定の影響をうけた。MNPについては今年度に入ってからずっと改善が続いていたが、やはり9月はiPhone 5の影響でMNPが増えている。一方で、総販売数や新規販売、GfKが発表している量販店でのシェアなどを見ているとそれほど影響を受けてないので、売り場では負けていないが、MNPで抜けていっている。これは想定内ではあるが一定の大きさになっている」と語る。
一方で「ドコモクラウドを中心としてサービスも充実し多様化させながら、Xiのネットワークを磨きあげて、端末のラインアップを揃える。この三位一体の中で顧客へ満足を提供していこうと思っており、これで(iPhone 5に)対抗していきたい」と語り、製品ラインアップやクラウドサービスを充実させることで、販売増を狙いたいとしている。
なお、ドコモが今後iPhoneを取り扱う可能性があるのかという問いに対しては「非常に魅力的な端末だと思っている。とは言いながら、サービス、ネットワーク、端末を一体でやっていきたい私どもとアップルの見方は少し違っている。これがどの程度で共存・共有できるものなのか、協議できるものなのか、納得いただけるものなのかというところをいま模索している」と説明し、「いつも申し上げている通り、金輪際iPhoneは取り扱わないということではないので、ご理解いただきたい」と語った。
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