WOWOWが取り組むSNSを使った視聴者との向き合い方 - (page 2)

どれだけRTされ、情報が拡散するかを「伝播値」として可視化

--現在15万人の方にソーシャルメディアを通じて情報を拡散されていらっしゃるとのことですが、はじめられたきっかけは。

米田:そろそろTwitterをやらないと、と時代の流れを受けてはじめたのですが、はじめてみるとコンテンツ業界特有のバズが起こるんです。放送しているコンテンツを検索すると「WOWOWで◯◯を見た」というツイートが出てきて、その情報が伝播していく。最終的にはTwitter経由でWOWOWに近づいていただいていることがわかりました。

 一方で、公式サイト「WOWOWオンライン」「町山智浩の映画塾!」という動画番組を配信するなど、拡散力の強いコンテンツも用意しています。町山智浩さん自身が発信力のある方なので、そのツイートをリツイートして最終的にWOWOWのページに来てもらうなどの施策をしています。

  • Twitter「WOWOW総合」

--放送系のコンテンツは、どのようにSNSにつなげているのですか。

米田:WOWOWのオリジナルドラマ「連続ドラマW 贖罪」という湊かなえさん原作、小泉今日子さん主演のドラマを放送したんですが、ミステリーなので放送後に独特のザワザワ感があるんですね。それをツイートしていただく方が多かったので、うまくリツイートすることで拡散させていきました。

 また映画「桐島、部活やめるってよ」はWOWOWも出資しているんですが、その特番をウェブ配信し、Twitterやニコ生で実況してもらいました。放送後、映画であれば公開後にTwitterを使って話題の山場をいくつかつくることで、プロモーションに役立てています。

--Twitterと親和性の高いコンテンツを上手く結び付けられているようですが、どうやって選ばれているのですか。


WOWOWデジタルコンテンツ室次長兼デジタルリレーション部長米田匡男氏

米田:それはもう感覚論でしかないですね。コンテンツ愛だと思います(笑)。

--リツイート数などは可視化されているのでしょうか。

米田:どれだけリツイートされて、情報がどう拡散されていったかを社内では「伝播値」と呼んで計測しています。

荒井:それを週一と月一でレポーティングすることで、どんなコンテンツがどこまで伝播して誰の影響で話が拡がっているかを見ています。

米田:また公式サイトへの流入も指標の一つですね。WOWOWではスポーツも人気コンテンツなので、テニスプレーヤーの錦織圭さんが活躍するとページビューがグッと上がるのですが、映画などの初放送時はそうしたフックがないので、なかなかむずかしい。そうした時にTwitterを使って拡散させることで流入数を増やしています。

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