The Wall Street Journal(WSJ)の報道によると、Facebookの有料広告に約1000万ドルを投じてきたGeneral Motors(GM)が、それを停止する考えだという。これは、同ソーシャルネットワークの新規株式公開(IPO)に対する一般の人々の熱狂と相反する動きだ。
複数の匿名情報筋がWSJに語ったところによると、GMマーケティング部門の幹部陣は2012年に入ってから同社のFacebook戦略を見直し始めたようで、最終的に、有料広告を有効に活用できていないと判断したという。しかし、GMはFacebook上での無料マーケティングについては、今後も継続して利用を拡大していく予定だ。
マーケティング担当チーフのJoel Ewanick氏はWSJに対し、GMが「FacebookにおけるGMの広告を見直していることは間違いないが、コンテンツは効果的で重要である」と述べた。ここでの「コンテンツ」とは、Facebookに開設したGMの企業ページと、Facebookが企業に無料で行うことを認めている同様のプロモーション活動のことを指している。
今回のGMの動きは、おそらくFacebookが今一番聞きたくないことだろう。Facebookは米国時間5月18日にIPOを実施する予定で、その評価額は1040億ドルにも達する可能性がある。Facebookは15日、IPOの株価範囲を正式に約15%引き上げた。これは間違いなく、初期の需要が非常に高いことを示している。
GMは現在、Facebookでのさまざまな取り組みに約4000万ドルを費やしているが、そのうち広告料として直接Facebookに支払われるのは約1000万ドルだけだ、とWSJは報じている(WSJは言及しなかったが、それらは年単位の金額と思われる)。残りはFacebookにおけるGMのほかのプロモーション活動の設計および保守に使われており、それらはFacebookに1ドルの収入ももたらさないようだ。
GMの広告費を失ったことは、Facebookの財政にとっては痛くも痒くもないだろうが(同サイトの2011年の売上高は37億ドル)、米国第3位の広告主を失ったことは、同ソーシャルネットワークでの大企業広告の効果について、いくつかの厄介な疑問を提起するに違いない。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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