米政府は米国時間3月29日、ビッグデータに関する2億ドル規模のプログラムを発表した。目的は、現在利用可能な大量のデータを分析することで科学研究を向上させるツールの開発だ。米政府によると、複雑な大量のデジタルデータから洞察を得る技術の向上を図るために、このプログラムが必要だという。
「29日に開始するプログラムは、科学的発見、環境および生物医学の研究、教育、国家安全保障のためにビッグデータを利用する能力に、変化をもたらすことを約束するものだ」と、米科学技術政策局(OSTP)長官のJohn Holdren氏は声明(PDFファイル)の中で述べている。
この助成金と研究プログラムを提供する狙いは、ビッグデータセットの管理および処理に関連する中核技術の向上、ビッグデータを利用する科学研究の加速、そしてデータサイエンスに携わる科学者や技術者の養成を大学に促すことにある。
同ブログラムでは、コンピュータ分野だけでなく科学全般における重要なニーズに取り組む。データサイエンスという新しい分野によって、膨大なデータセットを利用したより精密な研究が可能になり、科学研究の方向とスピードが変わりつつある。
たとえば医学研究は、広範囲の患者を対象とする治療から、特定の遺伝子マーカーを持つ人々を対象とする、ターゲットを絞り込んだ薬の試験へと移行している。
「科学者たちはずっと前からデータを利用してきた。以前と違うのは、データの規模が膨大になり、それがインフラ面での課題となり得ることだ」と、医療関係のビッグデータを扱う新興企業Kyruusの主任データサイエンティストで、元物理学者のPuneet Batra氏は述べた。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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