Barnes & Nobleが、Amazonの「Kindle Fire」にぴたりと照準を合わせた。Barnes & Nobleの最新兵器は、同社が米国時間2月21日に発表した8Gバイトメモリを備えた199ドルの「NOOK Tablet」だ。
新バージョンのNOOK Tabletは、現バージョンより50ドル安く、メモリ容量が半分になり、価格とメモリスペックでKindle Fireと対等になった。Barnes & Nobleは、値下げによってNOOK TabletがKindle Fireのより強力なライバルになることを期待している。Kindle Fireは、Appleの「iPad」に次ぐ第2のタブレットとしての地位を確立した。Amazonはローエンドの価格設定と同社オンラインストアの豊富な品揃えによって、顧客を獲得してきた。
Barnes & Nobleは「NOOK Color」を30ドル値下げして、169ドルで販売することも発表した。
同社は、従来の書籍事業における売上高の成長鈍化を埋め合わせるため、タブレット分野での成功を強く必要としている。同社は21日、四半期決算を発表しており、売上高が前年同期比5%増の24億4000万ドルだった。しかし、利益は同14%減となる5200万ドル(1株あたり71セント)だった。1月28日締めの3カ月を対象とする今回の決算報告によると、一時的な項目を除けば1株あたり利益は99セントだったという。
アナリスト予測の平均は売上高が25億3000万ドル、1株あたり利益が92セントだった。
同社のオンライン売上高は、NOOKシリーズの電子書籍リーダーおよびタブレットの購入に牽引されて急増した。
同社は通年の売上高について、70億~72億ドルと予測している。EBITDA(利払い前、税引き前、減価償却前、その他償却前利益)は1億5000万~1億8000万ドル、1株あたり損失は1.10~1.40ドルと予測されている。同社によると、NOOK事業は2012会計年度に15億ドルの既存店売上高を生む見通しだという。
NOOK Tabletは、Barnes & Nobleの事業における大きな割合を占めることが期待されている。Kindle FireはiPadに向かっていない人々の間で多くの話題となってきたが、16Gバイトのメモリを搭載した249ドルのNOOK Tabletに注目する人は少なかった。とはいえ、8Gバイトの新タブレットと大規模な流通能力を備えたストアを持つBarnes & Nobleは、より強力なライバルになる可能性を秘めている。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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