企業PR効果、メディア掲載から自社サイトのアクセス数に

 ニューズ・ツー・ユーが企業のPR担当者を対象に実施した「第9回ネットPR実態調査」の調査結果によると、社内での広報/PR業務の重要性が「上がった」と回答した担当者は23.3%で、「やや上がった」の37.9%と合わせて、61.2%の担当者が社内でのPR業務の重要性を実感していることがわかった。

 重要性を増しているPR業務は「ネットメディアでの情報発信」がトップ。以下「広告との連動」「新聞での露出」「ソーシャルメディア」「検索エンジン対策」と続く。社内でのPR予算が前年と比べて増えたか、という質問には、「増えた」と回答した担当者が20.9%、「前年並み」が47.1%、「減った」は26.7%だった。

 リリースの配信/公開方法は、「自社サイトへの掲載」が64.1%で最も多く、以下「電子メールでの配信」が54.9%、「FAX配信」が29.6%となった。2009年の実態調査で最も多かった「記者クラブへの配布」は今回24.8%と大きく後退した。

 社内での記事掲載メディア評価では「ネットメディアと既存メディアを同等に重視」が54.4%、「既存メディアをより重視」が19.9%、「ネットメディアをより重視」が15.0%だった。広報活動の評価指標は何か、という質問に対して最も多く挙げられたのは「自社サイトへのアクセス数」で42.7%、以下「顧客からの反応」が39.3%、「メディアへの露出度」が35.9%だった。

 一方で、自社サイトのアクセスログ解析を「行っている」と答えた担当者は59.2%だった。「今後行う予定」は18.4%、「今後も行う予定はない」が6.8%、「分からない」は15.6%だった。自社サイト運営の課題については、「コンテンツの充実」が54.9%と最も多く、以下「ユーザビリティ」が50.0%、「閲覧数・訪問者のアップ」が38.3%と続く。

 ニューズ・ツー・ユーのマーケティングコミュニケーション部コミュニケーションディレクターの四家正紀氏は今回の調査結果について「ネットメディアでの情報発信、なかでも自社サイトの活用に注力する企業が多く、PRの評価指標でも自社サイトのアクセスログ解析をメディアへの露出度より重視している」と分析している。

 その上で「リリースをコンテンツとして活用するなど、信頼できる情報を求める消費者や企業内個人に対し、自社サイトを情報発信元として強化することで対応したいとする企業の意思が感じられる。ただし、こうした傾向に当てはまらない企業も存在しており、ネットPRに対する企業の意識は二極化している」とコメントしている。

 調査は8月11~15日に企業の広報宣伝などPR担当者を対象として、ネットアンケートで実施された。有効回答数は206件。

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