デジタルアーツの調べによると、10~18歳の小中高校生の未成年者のスマートフォン使用でネット上のトラブル経験が2倍になっていることが明らかになった。
調査対象者のスマートフォン所有者は全体の14.4%だが、今後スマートフォンの所有を希望する未成年者は64.2%と、関心が非常に高いことがわかった。家庭内で携帯電話とスマートフォンの使用ルールがあるかどうかでは、スマートフォン所有者の60.1%、スマートフォン非所有者の29.1%は「ルールがない」と回答。ルールの内容では、年齢が上がるほど用途や情報モラルに関する制限が急激に低くなっている。
ネット上のトラブル経験は全体の10.8%だが、高校生の23.3%、スマートフォン所有者の18.5%が「トラブル経験あり」と回答している。携帯電話やネットでトラブルが起きた場合に保護者に相談しているのは全体の24.8%。「相談していない」と答えた5.8%は、その理由として「保護者が自分より知識がないから相談しても仕方がない(44.6%)」「相談すると使わせてもらえなくなる(46.2%)」「自分で解決できる自信がある(35.4%)」を挙げた。
携帯電話やスマートフォンのフィルタリングを現在利用しているのは全体の40.6%で、有害サイト閲覧やネット上のトラブルの経験が多い傾向にあった高校生やスマートフォン所有者にはフィルタリング使用者が少なく、特にスマートフォン所有者では27.5%にとどまった。フィルタリングを使わない理由の2番目に、「フィルタリングがなくても危険な目に遭わないと思う(31%)」があり、ネットでの危機意識が薄いことがわかる。
デジタルアーツでは今回の調査結果から、スマートフォン使用者は危機意識が低く、学齢が上がるとともにネット上で被害に遭遇する危険性が高まっているにもかかわらず、年々ネット上でのトラブルに対する危機意識が家庭内で薄れ、フィルタリングを使用しない家庭が増えていることがわかるとしている。
同社が財団法人インターネット協会監修の下に、11月18~19日に全国の小中高校生(10~18歳)男女1236人を対象にネットで調査した。
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