進化を遂げた新「ポメラDM100」が手放せなくなった理由

 「テキスト入力に特化したメモ帳」という基本コンセプトはそのままに、新しく生まれ変わった「ポメラDM100」がいよいよ発売開始された。ポメラシリーズは、テキスト入力以外の余分な機能は一切省いたシンプルさが根強い人気を集めている。DM100は、どのように生まれ変わったのか。今回は、その魅力をレポートする。

  • 「ポメラDM100」

折り畳み式からストレート型キーボードへ

 DM100は、従来のポメラのような折り畳み式ではなく、ストレート型になった。だが、本機を手に取ると、意外にコンパクトで薄いことに驚く。重量も、筆者の所有するDM10が370gなのに対し、DM100は399gと29g重くなったにもかかわらず軽く感じる。

  • DM10と比べるとスマート感がある。表面は光沢ではないので指紋が付きにくい

 DM100は、単三アルカリ電池2本で約30時間使用できる。外出先で電池が切れても、手軽に手に入るのが便利だ。製品に電池は含まれていないため、別途用意する必要がある。また、バックアップ電源としてリチウムコイン電池を1個使用しており、こちらは本体にセットされている。電池が準備できたら、キーボードを開けばすぐに入力を開始できる。

 キーは、キーとキーの間に隙間があるアイソレーションキーボードで、キートップの角が若干丸みを帯び底から突き出しているタイプだ。これは、ネイルアートをしている女性の爪でも引っかからずに打てるのが嬉しい。打鍵感は、しっとりしており、カチャカチャと浮いたような音は抑えめだ。内蔵メモリだけでも4万文字を保存できるため、使い方によっては、SDカードはいらないかもしれない。

バックライト付きで快適な大画面

  • 画面のバックライトにより、周囲の照明の有無を気にしなくてもよくなった

 画面サイズは大きく、5.7インチ。SVGA(800×600ドット)の高精細なTFTモノクロLCDにバックライトが付き、多少暗い場所でもはっきり見える。長時間見ていても目が疲れにくい。これは、大きな改良点だ。画面にバックライトのないポメラでは、暗い照明の部屋や会議のスライド表示中などは入力が難しかったが、DM100ならば周囲の光量を気にする必要はない。

  • 画面が大きいため、縦書き表示にしても違和感が少ない

 一画面に表示される文字数が増えることにより、文章作成時のストレスが大幅に軽減される。なお、画面に表示する文字サイズは、キーボードの左下にあるメニューキーを押して、[書式]→[表示文字サイズ切替]で8種類に切り替えられる。また、[表示方向設定]で縦書き表示にすることも可能だ。

サイドキーで便利な機能に一発アクセス

  • 電子辞書として素早く使用できるのは便利だ

 ポメラの操作は簡単で、メニューキーを押せば必要なコマンドにアクセスできる。マニュアルがいらないと思えるほど分かりやすい。今回新たに、画面の左右に3個ずつ計6個のサイドキーが追加されている。これにより、いくつかの機能はメニューキーを押さなくても即座にアクセスできるようになった。

 右の3つのキーは、DM100に搭載されている、「明鏡国語辞典 MX」「ジーニアス英和辞典 MX」「ジーニアス和英辞典 MX」が、サイドキーに割り当てられており、電子辞書としても使用できる。左のキーは「Bluetooth」「QRコード」「カレンダー」だ。

 ただ、できればカスタマイズできるキーが1つあるとさらによかった。たとえば、筆者はカレンダーにはほとんどアクセスしないが、現在の文字数をかなりの頻度で確認するため、このキーを差し替えられたら便利だと感じた。

ATOKユーザー辞書のインポートでPCと変わらぬ入力環境を実現

  • ATOKの多彩な辞書をオンにすると、入力が大幅に楽になる

 入力方式には、ATOKまたはMS-IMEを選択可能だ。普段、PCで使用している入力方式を選択すれば、違和感なく作業ができる。ATOKの場合はさらに、PC版ATOKのユーザー辞書をSDカードを介してインポートできる機能がある。あらかじめ、テキスト形式でユーザー辞書をSDカードに保存しておく必要があるので、PC版のATOKのヘルプを参照してほしい。

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