三洋電機は10月6日、充電池「eneloop」に自然放電抑制性能を向上させた単3形、単4形の新製品を発表した。充電しておけば5年後でも約70%のエネルギーを維持できるという。発売は11月14日。
eneloopでは、高容量タイプの「eneloop pro」、低~中消費電力機器向けの「eneloop lite」 などラインアップを拡充しているが、今回の新製品はスタンダードモデル「eneloop」をリニューアルしたもの。リニューアルは2009年に続き2回目となる。
eneloopでは負極に水素吸蔵合金という素材が使用されている。従来製品では水素吸蔵合金の結晶格子サイズが小さく、水素が不安定で放出されるため自然放電が発生していた。新製品では、結晶格子サイズを適正化することで長期間水素を安定して存在させることが可能になったという。これにより自然放電が減少し、長期間でのエネルギー残存率が向上した。
エネルギーの残存率は、1年後で90%、3年後で80%、5年後で70%を保持。従来製品は1年後で85%、3年後で75%のため、大幅に長寿命化したことになる。また、繰り返し使用回数は従来の1500回から1800回へ20%アップ。1回あたりのコストは約2.2円の計算になるとしている。
発売されるのは単3形で2個入パックの「HR-3UTGB-2」(価格:1260円)、4個入りパック「HR-3UTGB-4」(店頭想定価格:1580円)、8個入りパック「HR-3UTGB-8」(同:2780円)、12個入りパック「HR-3UTGB-12」(同:3980円)と、単4形で2個入パックの「HR-4UTGB-2」(価格:1050円)、4個入パックの「HR-4UTGB-4」(店頭想定価格:1380円)、8個入パックの「HR-4UTGB-8」(同:2480円)。充電器などとのセット商品も順次新製品へと切り替わっていくという。容量は従来製品と同様で、単3形が1900mAh、単4形が750mAhになる。
また、6月に発表された過昇温防止機能を備えた「eneloop plus」も、新eneloopと同様に、1年後で約90%、5年後でも約70%のエネルギーを維持できるとのこと。繰り返し使用回数も約1800回を可能としている。発売は12月1日。
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