AT&TとT-Mobileが夢見る合併に対し、黙って見守るよりも異議を唱えることにした大企業のリストにSprintが加わった。
Sprintは米国時間9月6日、この合併について、クレイトン独占禁止法に違反するとして反対する訴状をワシントンD.C.にある米連邦裁判所に提出した。この裁判所は先週、米司法省からも関連する訴状を受理している。
Sprintの訴訟担当バイスプレジデントを務めるSusan Haller氏は声明で、「Sprintは、AT&Tが提案するT-Mobile買収に異議を唱える」と述べた。「6日の法的行為により、われわれは、消費者と競争に代わってその主張を続け、提案された買収が違法であることを証明するためにわれわれの専門知識とリソースを提供するつもりである」(Haller氏)
米CNETが入手した訴状のコピーの中でSprintは、「AT&Tが提案するT-Mobile買収は、競争に大きく反している。AT&Tが提案する買収によって、米国内で競争する4社のうちの1社がなくなり、第2位の企業(Sprint)の地位も低下し、市場は1980年代の携帯電話独占状態へと逆戻りするということが一挙に起こるだろう。そして、消費者は高い価格に耐えることを強いられ、活気あふれる革新の成果は否定されることになるだろう」と主張している。
Sprintは、AT&TがT-MobileをDeutsche Telekomから390億ドルで買収すれば、「価格の高騰」も生じ、Sprintやその他の小規模無線事業者も被害をこうむると主張している。これらの事業者よりもずっと規模が大きいAT&Tは、「バックホール、ローミング、および帯域に対する統制力が強くなり、市場における地位も高まることで、競合他社を排除し、それらの企業のコストを引き上げ、携帯端末に対するアクセスを制限し、事業に損害を与え、最終的には競争を弱めることになる」ためだという。
Sprintの提訴を受けて、AT&Tの広報担当者は6日、AT&Tは同社がこれまでずっと主張してきたことを実践していると述べた。「Sprintは、消費者の利益となる競争の促進よりも、自社の保護に関心がある」(AT&T広報担当者)
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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