開発チームはアプリケーション提供の最終的な場所としてAppleのタブレットに着目していたが、Cheung氏によると、その時点で同タブレットがモバイル向けの「iOS」ソフトウェアと「Mac」の「OS X」のどちらを採用するのか分からなかったため、iOSに注力することに賭けたという。
SketchBookを新しいプラットフォームに移植しようとしていたCheung氏と3人の開発者は、2009年の大半(その多くは個人的な時間)を費やして、モバイル版にいろいろ手を加えた。
「このプロジェクトは情熱にあふれていた。こうしたことの多くが可能だったのは、われわれがSketchBook製品を本当に愛していたからだ」(Cheung氏)
現在でこそアプリケーションは極めて高い人気をほこっているが、2008年の時点ではそれらがどこまでの成功を収めるのか予測する術はなかった。そのため、モバイル版SketchBookのプロジェクトチームは他部門の人々から「奇異の目」で見られることもあった、とCheung氏はいう。SketchBookは実験、あるいはマーケティングツールであり、必ずしも利益を生むものではないと考える人たちもいた。
その理由は簡単に理解できる。プロフェッショナル向けの非常に高価なソフトウェア(最も有名なのは建築図面作成プログラムの「AutoCAD」)を販売することに慣れていたAutodeskにとって、SketchBookは異質なビジネスモデルだった。SketchBookアプリの公開の希望をCheung氏のチームが強く意識したとき、法務部門やマーケティング部門、経営部門、営業部門にアプリケーションの話を通し、Autodeskが本当にそれを実行できるかどうかから確かめる必要があった。
「われわれのアプリはハイエンドツールとは規模が違った」(Cheung氏)
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