NTTドコモは8月10日、Android 2.3を搭載したスマートフォン「Xperia ray(SO-03C)」(ソニー・エリクソン・モバイル・コミュニケーションズ製)を発表した。8月12日から事前予約を受け付け、8月27日に発売する予定だ。
Xperiaシリーズは、世界で1600万台を出荷しているという。国内では、2010年4月にNTTドコモが初代「Xperia(SO-01B)」を発売。スマートフォンとしてiPhoneに続く大ヒットした端末となった。
NTTドコモ プロダクト部 第二商品企画担当部長の山口文久氏は、「初代Xperiaでスマートフォン市場の扉を開けていただいたと思っている。若い女性の新たなスマートフォンへの市場を今回のXperia rayで扉を開けたい」と意気込みを見せた。
NTTドコモによれば、スマートフォン購入者の60%が男性だという。また、調査によれば女性が端末を購入する時の重視ポイントはサイズや重さで、端末を持ったときのフィット感に基づいてXperia rayを企画したとしている。
Xperia rayのメインターゲットは、10代から20代の女性だ。横幅は片手で操作できる手になじみやすい53mmで、縦は111mm。重さは100gで、現行の「Xperia arc」、「Xperia acro」と比較して最も軽く小さい。
プロモーション面でも女性を意識し、9月に行われる日本最大級のファッションフェスタ「神戸コレクション」とタイアップする。発表会にはモデルの浦浜アリサさん、滝沢カレンさん、大石参月さんらが登場し、Xperia rayを片手にランウェイを歩きながらファッション性をアピールした。なお、グローバルでは特に女性向けに販売することはないという。カラーバリエーションは、日本では未発売のブラックが用意されている。
ソニー・エリクソン・モバイルコミュニケーションズ 常務取締役の高垣浩一氏は、「Xperia rayはグローバルモデルだが、日本のメンバーが中心になり、日本のマーケットを意識して作った自信作」と話す。Xperia rayは赤外線やワンセグ、FeliCaなど、日本独自の機能には対応していない。今後の機能については検討するとしているが、まずはサイズとデザインを重視したとした。
Xperia rayのポイントは、コンパクトながらも高いデザイン性とハイスペックな機能を備えた点にある。開発にあたっては「日本では質感を犠牲にするなら売れない」(高垣氏)とグローバルに訴え、小さいから安いではなく、小さくてプレミア感のあるものに仕上げたという。Xperia rayで、女性7割、男性3割の購入比率目指すとしている。
ソニー・エリクソンの小さい端末といえば、古くは、世界最小のiモード端末として2004年に発売された「premini(SO213i)」があり、最近ではAndroidを搭載したスマートフォン「Xperia X10 mini」や「Xperia X10 mini pro」をグローバルで販売している。着せ替えジャケットが標準で付属するなどデザイン面でも人気を集めているが、国内では販売されていない。
これらの端末について「確かに小さいが厚みがある。日本では薄い方が好まれる。また質感もいいとは言えない」(高垣氏)と日本市場への投入を見送った理由を語った。
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