3Dメガネについては誰もが不満をこぼしている。そのため一部の大手家電メーカーは現在、何とかしてその問題に対処しようとしている。
パナソニックとサムスン、ソニー、XPANDは米国時間8月8日、「Full HD 3D Glasses Initiative」を発表し、無線周波数と「複数の赤外線システムプロトコル」を使用するアクティブ3Dメガネの新標準策定で協力していくと述べた。
現在の3Dメガネは一般的に、ほかのメーカーのテレビと互換性がない。このFull HD 3D Glasses Initiativeでは、参加企業がメーカーに関係なく、あらゆる新しい3Dテレビで使用可能なメガネを市場に投入していく計画だ。
この1年間、3Dメガネの標準化を求める声がますます高まっている。そして3Dメガネの製造を手がけるXPANDは、標準策定を最も積極的に支持する企業の1つだった。同社の最高戦略責任者(CSO)であるAmi Dror氏は2010年、米CNETとのインタビューの中で、標準が存在しないために友達や家族との3Dコンテンツ視聴に必要以上の手間がかかる、と述べた。
Dror氏は、標準の不在は小売業者にとっても問題だと考えていた。同氏は、Best Buyのような企業が「15種類もの3Dメガネを取り扱う」ことを求められるべきではない、と指摘した。それは理に適っていない。
そうした状況を改善するため、XPANDは3月、赤外線システムの標準策定に向けてパナソニックと提携したことを発表した。今回のFull HD 3D Glasses initiativeによって、さらに多くのプロトコルと企業テクノロジが標準策定の対象になった。
標準は歓迎すべきことだが、アクティブ3Dメガネはその設計とコストから批判にさらされてきた。大きなアクティブ3Dメガネを1つ入手するために消費者が100ドル以上を支払ってきた事例もある。しかし昨今、一部の企業はメガネを以前より安い価格で販売している。例えば、サムスンの3Dメガネの小売価格は50ドルだ。
サムスンやパナソニックなど同イニシアチブの参加企業は、9月に自らの標準をライセンシングできる状態にしたい意向である。また、最初のユニバーサルメガネを2012年に発売する予定だ。そのメガネの発売時、参加企業は同製品にアクティブ式3Dテレビの2011年モデルとの下位互換性を持たせる計画である。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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