VMware、アプリプラットフォーム「vFabric 5」を発表--仮想マシンごとのライセンスも提供

富永恭子 (ロビンソン)2011年06月15日 18時56分

 ヴイエムウェアは6月15日、仮想化・クラウド環境向け統合アプリケーション プラットフォーム「VMware vFabric 5」を発表した。2011年第3四半期の出荷を予定している。

 vFabric 5は、オープンソースのJava開発フレームワークである「Spring Framework」とアプリケーション実行環境を組み合わせた、アプリケーションの構築、展開、運用を支援するアプリケーションプラットフォーム。中核サービスには、「vFabric tc Server with Elastic Memory for Java」「vFabric GemFire」「vFabric SQLFire」「vFabric RabbitMQ」「vFabric Web Server」「Spring Insight Operations」「vFabric Hyperic」が含まれる。

 vFabric tc Serverの新機能である「Elastic Memory for Java(EM4J)」は、Spring FrameworkおよびVMware vSphere向けに最適化された「Apache Tomcat 7」のエンタープライズ版となる。vSphereのバルーニング技術により、JVM(Java仮想マシン)環境におけるアプリケーション実行時のメモリ管理性能を向上させるという。

 vFabric GemFireは、インメモリの分散データ管理技術。vFabric SQLFireには、GemFire技術をコアにした標準SQLインターフェースを搭載した。vFabric RabbitMQは、「Advanced Message Queuing Protocol(AMQP)」の実装により、メッセージング機能のクラウド対応を可能にする。

 vFabric Web Serverは、「Apache Web Server」のエンタープライズ版となる。また、Spring Insight Operationsは、開発環境および本番環境を通じてSpringアプリケーションのパフォーマンスに関する優れた分析手法を提供するという。vFabric Hypericは、物理、仮想、クラウド環境上のアプリケーション運用に可視化機能を提供し、カスタムアプリケーションにおけるプロアクティブなパフォーマンス管理、運用管理を実現するという。

 新製品は、パッケージおよびライセンスモデルで提供される。ライセンスモデルでは、従来のCPU単位のライセンス提供でなく、仮想マシン単位ごとのライセンス供与モデルを採用している。これにより、企業は、データセンターにおける異種仮想マシン間で、多様なアプリケーションプラットフォームコンポーネントを展開することができるという。また、この新しいライセンスモデルでは、利用しているライセンスのみが課金されるほか、平均利用に基づく課金により、ピーク時に対応するためのリソースの柔軟な調整も可能だという。そのため、インフラ投資コストの削減や利用していないソフトウェアの最小化が可能だとしている。

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