LGエレクトロニクス・ジャパンは6月15日、液晶テレビに独自の「Film Patterned Retarder(FPR)方式」を採用した3Dテレビ「CINEMA 3D」シリーズと、0.88cmの薄型ボディを実現した「NANO FULL LED」シリーズの2シリーズ5モデルを発表した。6月下旬から発売する。
LGエレクトロニクス・ジャパン代表取締役社長の李揆弘(リ・ギュホン)氏は「CINEMA 3Dに採用したFPR方式は、LG技術のひとつの理想形だ。今までの3Dテレビはメガネのコストもかかり、さらに視聴範囲も制限されていた。3Dテレビ視聴はもっと自由であるべきという思いを実現した」とCINEMA 3Dシリーズの開発の経緯を話した。
CINEMA 3Dシリーズは、32V型、42V型、47V型の3機種をラインアップ。通常の3Dテレビと異なり独自のFPR方式を採用したことが特徴だ。FPR方式とは、通常の3Dテレビが右目用、左目用の映像を交互に再生するのに対し、右目用、左目用の映像を同時に表示するというもの。電源がいらないシンプルな偏光式メガネで3Dの視聴ができるという。
液晶パネルに偏光パターンフィルムを貼り、1ラインごとに左右の映像を映しだすことで3D映像を表現するという仕組み。チラツキがなく、明るい3D映像を再現できるほか、3D信号を送信するトランスミッタが不要のため、広い範囲での3D視聴に対応するとのことだ。本体には3D変換アルゴリズムも備え、2D映像を3Dに変換して視聴できる。
専用の3Dメガネは、ベーシックタイプ「AG-F210」(店頭想定価格1000円前後)のほか、使用中のメガネに装着できるクリップオンタイプ「AG-F220」(同:1000円前後)、フレームレスタイプの「AG-F260」(同:2000円前後)の3タイプを用意。ベーシックタイプでも重量が16.5gと軽く、従来のアクティブシャッタータイプの専用メガネに比べ重量は半分以下になるとしている。
NANO FULL LEDシリーズは、47V型と55V型を用意する。バックライトに直径数ナノメートルの微小なNANO粒子を配置した独自のNANOライティングテクノロジーを用いた極薄LEDモジュールにより、直下型LEDバックライトを採用しながら47V型で最薄部0.88cmの超薄型モデルを実現。このLEDモジュールに遮光パターンフィルム、光拡散板を重ねることで、画面の隅々まで明るい鮮明な映像を再現するとしている。
LEDバックライトは最大288ブロックごとに制御できる「マイクロピクセルコントロール技術」を使用。画面の明るさに応じてバックライトをオン、オフすることで引き締まった映像を再現するとともに、低消費電力にも結びついているとのことだ。
いずれも地上、BS、110度CSデジタルチューナを2基搭載したダブルチューナタイプで、USB HDDへの録画に対応する。アクトビラなどのネット機能も備える。
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