「ICT復興支援国際会議」が仙台で開催--ITを通じて被災地支援

 ITを活用した災害対応や被災地復興のあり方を議論するフォーラム「ICT復興支援国際会議」が6月19日に開催される。フォーラムを主催するみやぎモバイルビジネス研究会、BeB協議会、日本Androidの会が5月24日に発表した。会場は仙台市青葉区の仙台国際センター。被災地で開催することで、東北の復興を広くアピールする。

 このフォーラムは、ITリーダーによる「講演やパネルディスカッション」と、「ビジネスマッチングや復興関連事業のアピール」の2部で構成される。参加対象者は、東北のIT関連企業、NPOや自治体などの被災者支援関係者、ローカルメディア関係者、地元地場産業関係者などを想定しているという。

 パネルディスカッションでは、被災地支援やITを活用した産業復興について、東北内外の識者やIT関係者が議論し、今後の復興支援の具体策を提言する。ビジネスマッチングでは、ITを活用した復興支援策を持つ事業者が、開発や資金調達などパートナーとマッチングできる機会を設ける。

 パネルディスカッションには、Googleの川島優志氏(アジア太平洋ウェブマスターマネージャー)や、NTTドコモの山下哲也氏(スマートコミュニケーションサービス部コンテンツ推進室コンテンツ支援担当部長)、Ustream Asiaの中川具隆氏(代表取締役社長)など、IT業界のキーパーソンたちが登壇する。

 フォーラムの開催にあたり開かれた事前説明会では、登壇者により被災地支援の取り組みや影響について語られた。各社の取り組みは以下の通り。

  • Ustream Asia:映像配信サービス「Ustream」で震災直後から各テレビ局の映像をミラーで配信。3月10~25日での総視聴回数は6800万回におよび、131カ国からアクセスがあったという。
  • Gclue:福島県会津若松市にオフィスを構え、スマートフォン向けにコンテンツを開発するベンチャー企業。放射線測定器「ガイガーカウンター」をオープンソースで開発しAndroid端末と連携させるソリューションなどを開発している。
  • Google:消息情報を登録、確認できる「Person Finder」をはじめ、震災直後からさまざまなソリューションを開発。Person FinderはNHKのウェブサイトとも連携した。
  • NTTドコモ:震災で被災した基地局は復旧作業によってほぼ回復している。被災地で携帯端末の無料貸し出し、充電サービスコーナーの設置なども実施している。
  • ホットリンク:被災者のブログを自動抽出する応援サイト「がんばれ東北!」を立ち上げた。対象となる県は、宮城、福島、青森、岩手、茨城。
「ICT復興支援国際会議」の登壇者

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