管理能力を放棄してしまうマネージャータイプとは--3つの落とし穴を考える

John McKee (Special to TechRepublic) 翻訳校正: 村上雅章 野崎裕子2011年05月24日 07時30分
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 同じ仕事をしていても、それをやり遂げられる人とやり遂げられない人がいるのはなぜだろうか。企業幹部向けのリーダーシップコーチである筆者は、マネジメントにおける3つの鍵にその答えが潜んでいると考えている。

 同じ肩書きを持っていても、マネジメント力を上手に行使している人と行使できていない人がいる。あなたはこの事実に気付いているだろうか。

 例を挙げてみよう。他部署のリーダーに支援を要請する際、必ずといっていいほどその要請に応えてくれるリーダーがいる。その一方で、要請に応えられない理由をあげつらうことしかしないというリーダーもいる。

 筆者はこの事象について、長年に渡って調査してきた。こういったことは担当者間の相性に由来するものだと捉える人もいるかもしれないが、実際のところは業界や性別、肩書き、部署の責任といった範囲を超えて普遍的に見受けられる事象なのだ。そしてこれは、以下の例のように人が職場を変えた際に顕著に現れるのである。

  • 職場が変わっても今まで同様に効率的に仕事を行うことのできる人がいる。こういった人は学習期間が過ぎれば、新たな職場でも以前と同じような仕事ぶりを見せることができる。
  • スイスの時計工房のように、きっちりと仕事を進める職場に移ったものの、「以前の環境との違い」により、期待されている通りの効率で作業をこなすことができない人もいる。

 同じ仕事をしている2人の間でも、作業効率に大きな差が生まれることもある。その原因はどこにあるのだろうか。企業が持つ悩みの種、すなわち「社内政治とえこひいき」の問題なのだろうか。それともわれわれは、何に対しても人より秀出た人物、例えば19世紀の歴史家や社会学者が「英雄論」で言及しているような人物を目の当たりにしているのだろうか。

 ここで、一般的に見かけるマネージャーのタイプに目を向けてみよう。

1.サンドイッチマネージャー:現場の作業に口を挟みたがる上位の管理者と、さっさとものごとを進めたい部下の板挟みになっているマネージャーのことである。こういったマネージャーは、上と下から無理難題を持ち込まれて肩身の狭い思いをすることになる。

 あなたも次のような台詞を耳にしたことがあるはずだ。「わたしの上司は、わたしを飛び越えて部下のもとに出向き、直接作業指示を出す。しかも、そういった指示がわたしの意にそぐわないこともある」とか、「わたしの部下は、わたしから色よい返事がもらえそうもないと判断すると、わたしの頭越しにわたしの上司と直談判を行い、自らの意志を通そうとする。こういった部下を管理できる人間などいるのだろうか」といった愚痴のことだ。

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