楽天は5月12日、2011年12月期第1四半期(1月~3月)決算を発表した。売上高は869億2100万円(前年同期比9.8%増)、営業利益は140億7400万円(同8.4%増)、経常利益は138億7000万円(同9.7%増)、純利益は69億1400万円(同1.4%増)だった。東日本大震災が発生するも、営業利益と売上高は第1四半期として過去最高となった。
インターネットサービスセグメントでは楽天市場やブックスの流通総額が前年同期比で14.9%増となった。3月は震災で配送遅延が発生したほか、売上も減少したが、4月以降は日用品や防災用品の注文が増加しているという。楽天トラベルについても、震災直後は出張需要などが落ち込むも、ダイナミックパッケージの商品拡充などが奏功した結果、予約流通総額は同13.8%増となった。また海外ECの流通総額は前年同期比で22倍と成長している。
インターネット金融セグメントでも、楽天証券、楽天クレジット、楽天KCなどでいずれも前年比増益を達成。楽天カードの申し込みも震災により一時的に減少するも、4月以降高水準に回復しているという。
楽天代表取締役会長兼社長の三木谷浩史氏は、楽天市場について「シングルポイントのビジネスモデルではなく、3万7000店の店舗集合体。各店舗が震災後の大きな局面で商品構成を入れ替えた。配送面では被害も受けたが、(店舗が)散らばっているので営業を継続できた」と、ショッピングモールが災害などに強いビジネスモデルであることを説明。
また、海外展開については、具体的な売上高などは公開しないものの、「中国(楽酷天)では技術的な問題もあったが月次で伸びている。タイ(TARAD.com)もそれなり。インドネシア(Rakuten BELANJA ONLINE)については将来的に有力なので、小さくても続けていく」(三木谷氏)と説明した。
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