米司法省(DOJ)は米国時間5月10日、ワイヤレスプロバイダーにユーザー情報の収集と保存を義務付ける新しい法律を提案した。この法律は、プライバシー擁護団体やほかの連邦政府機関と対立するもので、「iPhone」がユーザーの位置情報を記録しているという指摘を受けて開かれた米上院の公聴会で提案された。
DOJは、「この情報が保存されなければ、警察が重要な証拠を収集できなくなるおそれがある」と述べている。しかし、提案の詳細は説明されておらず、ワイヤレスプロバイダーに位置情報の記録も求めるかどうかも明らかにされていない。
一方、米連邦取引委員会(FTC)の消費者保護局のJessica Rich氏は、同じ公聴会で、企業は「要求されたサービスや処理業務を提供するために必要なデータ以外を収集したり保持したりしない」という方針を採用するべきだと述べた。
この公聴会を召集した小委員会の議長Al Franken上院議員(民主党、ミネソタ州選出)は、「消費者には、自分についてどんなデータが収集されているかを知るという基本的な権利があると思う。(そのようなデータは)取扱いに厳重な注意を要する情報である場合があり、現在十分に保護されているとは思わない」と語った。
また、この公聴会では、Appleのソフトウェア技術担当バイスプレジデントBud Tribble氏、そして、Googleの公共プライバシー担当米国ディレクターAlan Davidson氏も証言をした。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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