米Yahooは米国時間4月25日、IntoNowを買収したと発表した。IntoNowは、ユーザーが視聴中のテレビ番組を特定し、その情報を「Twitter」や「Facebook」で共有できるようにする、便利なモバイルアプリケーションを手がけている。買収の金銭的条件は明らかになっていない。買収金額はこれを報じた技術系ブログによって異なり、1300万ドルとの情報もあれば(その後記事が更新されて金額は1700万ドルになり、さらにはいくらかのアーンアウト、つまり買収後の業績に応じて追加支払いされる分もあるという)、さらに巨額な3000万ドルとの報道もある。
IntoNowは12週間前に創設されたばかりで、従業員はわずか7人だ。「控え目に言っても驚いたが、今回のことは大いに理にかなったことであり、準備は整っている」と、IntoNow の25日付のブログ投稿には書かれている。
「ソーシャルなテレビ視聴」の分野は競争が激しく、GetGlueやMisoなどの新興企業(さらにはComcastが社内で立ち上げたTunerfishも)は先を争うように新機能を追加したり、エンターテインメント企業と契約を結んだりしている。現時点ではGetGlueがいくらか先行しているようだが、今後の長期的な展開はまだ予測がつかない。
Yahooは目下、自社改革に取り組んでおり、ニュースやエンターテインメントのコンテンツと技術的な専門知識がうまく噛み合った企業を目指しているため、今回ソーシャルテレビのアプリケーションを買収したことは驚くにはあたらない。何しろポータルサイトの「Yahoo TV」は同社の主力事業だ。興味深いことに、Yahooは4月に入り、Yahoo TVで提供していた従来のテレビ番組表を廃止した。筆者はこのテレビ番組表だけを目当てにYahoo TVを利用していたのだが、ドラマ「Game of Thrones」パイロット版の再放送予定を調べようとしたときに、決して感じがいいとは言えない番組表廃止のお知らせを目にすることになった。Yahoo TVのナビゲーションバーには「テレビ番組表」のメニューがまだ残っているのだが、そこには「4月1日をもって、Yahooは当社テレビ情報サイトにおけるテレビ番組表の提供を中止する」とのメッセージがあり、「今後もまだテレビ番組表を利用する場合は、『TV Guide』にアクセスしてもらいたい」と書かれていた。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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