MicrosoftはMIX11で、「Silverlight 5」のベータ版をリリースする予定だ。そして、同社の幹部3人がブログ投稿で、Silverlightが果たす主要な役割の1つはブラウザ機能の強化だと述べた。
「プラグインの利用に関して言えば、Silverlightは今日の開発者が利用できる最もリッチな機能セットを提供するとわれわれは考えている」と開発者プラットフォームおよびエバンジェリズム担当コーポレートバイスプレジデントのWalid Abu-Hadba氏と「.NET」開発者プラットフォーム担当コーポレートバイスプレジデントのScott Guthrie氏、開発者部門シニアバイスプレジデントのS. Somasegar氏は述べた。
Silverlight 5は、パフォーマンスとバッテリ寿命向上に寄与するハードウェアアクセラレーションによる動画再生や、ハードウェアアクセラレーションによる3Dグラフィックス、文字をより鮮明に描画する高度なフォーマッティング、リモートコントロールのサポート、起動の高速化、64ビットブラウザのサポート、ブラウザの外でSilverlightを実行する機能、新しいデジタル著作権管理(DRM)機能など、豊富な新機能をプログラマーに提供する。
先述の3人の幹部はHTML5、さらにはCascading Style Sheet(CSS)やScalable Vector Graphics(SVG)、WebSocket、JavaScriptといったほかのウェブ標準の機能強化が、プログラマーにとって真に強力な武器になるという幻想を抱いてはいない。しかしMicrosoftは、プラグインの方が標準よりも早くブラウザにテクノロジをもたらすことができる、というAdobeの主張を繰り返した。
HTML5の機能とプラグインによって実現される機能の差が縮まってきていることについて、さまざまなことが書かれてきたが、プラグインは今後も進化し続けるだろう。従って、ある程度の差が発生する可能性が高く、その差は収縮と拡大のサイクルを繰り返すだろう。収縮は、標準の仕様がプラグインテクノロジに「追いついた」ときに発生し、その後、次の革新の波が新たな可能性を開拓したとき、再び差が拡大する。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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