ニューヨーク州検事総長のEric Schneiderman氏が、AT&TによるT-Mobile USA買収の調査に乗り出すという。ニューヨーク州検事総長事務局が発表した。
AT&Tは米国時間3月20日、T-Mobile USAを390億ドルで買収すると発表している。同事務局では、この買収によってニューヨーク州のユーザーや企業が競争制限の影響を受けることがないか、詳しく調査するとの声明を発表した。
AT&Tは米国第2位の携帯電話キャリア。同社が現在米国第4位であるT-Mobileを買収することで、合併後の新会社は1億3000万ユーザーを抱えることとなり、米国最大のキャリアとなる。
ニューヨーク州検事総長事務局では、今回の2社の合併で「合併後の新会社とVerizon Wirelessによる複占状態を生み出す可能性がある」としている。この買収が許可された場合、AT&TとVerizonのユーザーの合計が米国携帯電話ユーザーの80%を占めることになる点を同事務所は指摘している。
特にSchneiderman氏が懸念点として挙げているのは、この買収がニューヨーク州のロチェスター、アルバニー、バッファロー、シラキュースといった携帯電話サービスの選択肢が少ない地域に悪影響を及ぼすのではないかということだ。
「不況が続く中、携帯電話の料金高騰はニューヨーカーにとって最大の懸案事項と言える。携帯電話サービスと、スマートフォンや次世代携帯電話などを含めた技術が手頃な料金で利用できるからこそ、デジタルブロードバンドの未来につながるのだ。われわれは、すべてのニューヨーカーが、生活向上に結びつく貴重な技術革新の恩恵を受けるべきだと考えている」(Schneiderman氏)
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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