「FileTruck」は、最大1Gバイトまでの大容量ファイルを送信できるファイル転送サービスだ。同等サービスを圧倒する大容量と、飾らないシンプルな画面が特徴的なサービスである。
利用にあたってはユーザー登録が必要になる。ユーザー登録といっても項目はメールアドレスとパスワードの2つだけなので、居住地域や年齢、利用用途なども記入しなくてはいけない他サービスに比べると負担は少ない。メール認証も含めて登録はあっという間に完了する。
アップロードから送信完了までの画面遷移は、基本的に他サービスと変わらない。アップロードしたいファイルを指定し、宛先のメールアドレス、差出人名を記入。必要に応じてメッセージを追加して送信ボタンを押せば、相手にダウンロードURLが記されたメールが届くという仕組みだ。保存期間は3日間に固定されており、最大10人に同時送信できる。また自分にも送信内容の控えが送られる。
よく考えられていると感じるのは、アップロードの進行状況が進捗バーで表示されること。こうした仕組みを持たないほかのサービスでは、アップロードがきちんとできているのか、それともブラウザが固まっているのかが判然とせず、数十分経ってからエラーが出てやり直しになるケースも少なくない。本サービスは最大1Gバイトという大容量ファイルをサポートするだけにこの問題は不可避であるが、この進捗バーが用意されていることにより、アップロード中もやきもきせずに済む。
このほか、いちど送信した相手のメールアドレスは自動的にアドレス帳に登録されるので、繰り返しの利用にも向く。ただし使い方はやや独特で、先に「アドレス帳」を開いて対象のアドレスにチェックを入れ、「ファイル送信」をクリックすることで送信画面が起動するという、通常とは逆の流れになる。送信画面を先に開くといったん閉じなくてはいけないため、あまり直感的な画面遷移とは言えず、慣れるまでは戸惑う。
もう一つ、転送記録機能もやや独特だ。ファイル転送サービスにおける転送記録といえば、ダウンロード完了時に相手に自動通知メールが送られることを指すが、本サービスでは自動で送られるのではなく、受信者が手動でボタンを押して送信する仕組みになっている。受領のお礼などのメッセージをその場で書き込める利点はあるのだが、相手がダウンロードしたか否かを確実に知るには向いていない。このあたりは少しクセがあると感じた。
このほかパスワード機能がないなど、どちらかというとセキュリティよりも容量と使い勝手を重視した作りだが、なにより最大1Gバイトという大容量はあまりない。さらに広告バナーがベタベタと貼られておらずスッキリしているところも好印象だ。国産で大容量に対応したファイル転送サービスを探しているなら、一度使ってみてはいかがだろう。
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