日本IBM、2011年は「クラウドとBAO」に注力 - (page 2)

藤本京子(編集部)2011年02月08日 18時46分

 また、顧客の業務とIT基盤をスマート化するため、製品事業も強化するという。橋本氏によると、特に欧米にてメインフレームが見直されており、2010年10月1日から12月31日までの第4四半期ではグローバルにてメインフレーム事業が前年同期比69%増となったことから、「メインフレームを活用したインフラ統合の提案を強化する」としている。ソフトウェア製品では、販売活動のスマート化を支援するポートフォリオを拡充するという。

 さらに、注力するソリューションとして橋本氏は、クラウドとBAO(Business Analytics and Optimization)を挙げる。IBMでは今後BAO市場がERP市場より大きくなると考えているためだ。橋本氏は、「クラウドは、ハイブリッドクラウドや業種別クラウドに注力する。BAOは、短期成果型オファリングを拡充し、業種別ソリューションも展開する」としている。

 新規ビジネスの拡大とパートナーシップの強化においては、まず地域の顧客やパートナーとの関係を強化するため、地域担当役員を配置するとしている。地域担当役員は「業種や規模にかかわらず、地域事業を横断的に統括する」(橋本氏)とのことで、1月には博多に役員を配置したという。今後は「より地域のニーズに合った支援ができる体制を整えていきたい」としている。

 また、日本IBMでは同日、日本の研究開発部門がグローバルのIBMにおけるSmarter Planetソリューションの中核開発拠点としての役割を担うことになったと発表しており、今後Smarter Planet関連ソリューションをはじめとするIBMの技術と、顧客やパートナーの技術を組み合わせたソリューションを共同で開発し、世界に展開していくとしている。

 2011年は、IBMの創立100周年となる年だ。1911年6月にIBMの前身となるComputing Tabulating Recording(CTR)が創立されたのだ。100周年を迎えたIBMでは、グローバルの社員40万人が年間1人8時間ずつ社会貢献活動をすることになったという。こうして企業市民としての社会的責任も果たしつつ、IBMは2011年、Trusted Partnershipを“進化”させ、“深化”させていく。

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