ミクシィ3Q決算、売上高は過去最高の45億円

鳴海淳義(編集部)2011年02月04日 18時38分

 ミクシィは2月4日、2011年3月期第3四半期(2010年10月1日〜12月31日)の連結業績を発表した。売上高は45億4000万円(前年同期比32.9%増)、営業利益は10億8200万円(同54.5%増)、経常利益は10億円(同44.1%増)、純利益は5億1900万円(同61.9%増)だった。

 売上高の95.8%をソーシャルネットワーキングサービス(SNS)「mixi」の広告収入と課金収入が占める。広告収入は前年同期比19.0%増の36億2500万円、課金収入は同196.4%増の7億2400万円だった。課金のうち特に伸びたのがアプリケーションプラットフォーム「mixiアプリ」だ。友人と楽しむタイプの「ソーシャル性が高いアプリ」(ミクシィ代表取締役社長の笠原健治氏)は、一般のカジュアルゲームに比べて長期に渡って課金が伸びていく傾向にあり、こうしたアプリが増えたことで課金収入が拡大したとしている。

 mixiは2010年12月時点の会員数が2239万人だった。ミクシィが最も重要視する指標である月間ログインユーザーは1454万人。年齢構成は10代が9.1%、20代が50.4%、30代以上が40.7%となった。同社は新たな指標である「コミュニケーション投稿数」を公開した。これはmixiのコミュニケーション機能であるボイス、日記、フォト、カレンダー、チェックなどの投稿数とフィードバック数の総計で、2011年1月に6億を突破したことを明かした。

 mixiアプリでは、ZyngaやPlayfishなどの海外大手プロバイダが12月に参入したほか、1月にはサイバーエージェントとの合弁会社「グレンジ」を設立するなど、mixiの持つソーシャルグラフ(SNS内の人間関係)を活かしたアプリを提供する体制が整ってきた。

 またmixiと外部サイトを連携させる「mixi Connect」の普及が進み、mixiチェックやイイネ!ボタンを設置するサイトは合計2700に増えた。今後はイイネ!ボタンの設置方法などを最適化する施策を連携サイトに働きかける予定だ。

 スマートフォンからのログインユーザーは順調に増加しており、12月末は約140万人に達した。同月にはAndroid端末向けアプリも提供した。2月中にソフトバンクのAndroid端末と深く連携するアプリ「ソーシャルフォン」が登場する予定だ。mixi内の更新情報を手軽に確認したり、mixiの友人データとスマートフォンのアドレス帳を連動したりできるため、利用頻度と利用時間の拡大、ユーザー同士の交流の増加が期待できるという。

 ミクシィは2月4日、2011年3月期通期連結予想を修正した。2010年8月に発生したサービス障害により、売上高は3億5000万円減少したものの、mixiアプリ提供者に支払うアドプログラム費の改訂で営業利益は4億3000万円増加した。修正後は売上高170億円、営業利益32億円、経常利益30億2000万円、純利益14億5000万円を見込む。

 笠原氏は最近ユーザー数を増やしているSNS「Facebook」と競合する可能性について次のように語った。「Facebookが公表しているアクティブユーザー数は(国内で)約200万人。mixiのアクティブユーザー数は約1500万人おり、順調に増えている。コミュニケーション投稿数も6億を突破した。特に大きな影響はないと考えている」

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