ウォッチガードは1月29日、「2011年セキュリティ予想」を発表した。2011年は、政府などの支援を受けたサイバー戦争の小競り合いが、一般市民が気づかないところで日常的に発生するようになるとしている。
極めて高度なマルウェアによる攻撃「APT」(Advanced Persistent Threat)が登場するだろうとも予想している。また、VoIPを対象にした攻撃も増えるとしており、従来のメールサーバへの攻撃と同じ規模の攻撃がVoIPサーバに行われるという。
モバイル利用の増加にともなって、ネットワークのセキュリティ境界線(ぺリメータ)の保護が重要になるとしている。ネットに接続される自動車が多くなることから、自動車をハッキングする攻撃者が増えていくと予測している。
Facebookは、ユーザーの信頼感と潜在的な技術面のセキュリティ問題、5億人のユーザーという要素から、攻撃者たちとソーシャルエンジニアたちにとって巨大で魅力的な遊び場になるとしており、Facebookにあるリンクは従来のメール添付ファイルと同様の危険性を持つことになるという。メーカーの正規品にマルウェアが混入するケースが増加するとも予想している。
経済危機に加え、物的生産からデジタル生産の移行によって、2011年は政府がこれまで以上にIP(知的財産)の保護に深く関わるようになるとみており、セキュリティ対策の中心はネットワークにおける脅威の検出機能になるとしている。攻撃者側は、ハッキングなど攻撃用ソフトウェアを「Malware as a Service(MaaS)」として入手できるようになるという。
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