クラウドというキーワードがブームの昨今、オンラインで動作するさまざまなウェブサービスは以前にも増して注目を浴びるようになりつつある。これまで個人が業務効率アップのために使うレベルにとどまっていたのが、会社をあげて導入するケースも珍しくなくなった。また海外のウェブサービスが日本語対応したうえで国内市場に参入してくるケースも目立つようになってきた。
今回は本誌連載「ウェブサービスレビュー」で2010年に紹介したウェブサービスを中心に、計10個のサービスを独断と偏見でセレクトして紹介する。文字通り定番のウェブサービスから、2010年に新たに登場した有望株、また今後ブレイクすることが期待されるサービスまで、内容はさまざま。まだ使ったことがないサービスがあれば、新たな年のスタートにあたってぜひ試してみてほしい。
クラウドサービスの特徴として、配布型のソフトウェアと違い、ユーザーに負担をかけずに新機能の追加や不具合が修正できることが挙げられる。そのため公開済みのサービスが一夜にして大幅なアップデートを遂げていたということも珍しくない。ここでは2010年に大きな進化を遂げた定番のウェブサービス4つを紹介する。
言わずと知れたファイル同期サービス「Dropbox」。無料版では2Gバイトまでのデータをクラウド経由で同期させることが可能。さまざまな外部アプリやサービスと連携しており、普及度では同種サービスの中で頭一つ抜けた存在。2010年12月にベータ版から正式版の1.0に移行し、これまで弱点とされていた同期対象フォルダから特定フォルダの除外設定ができるようになった。
Dropboxと同様、クラウドを利用してファイルを同期できる「Sugarsync」。Dropboxよりも多い5Gバイトまでが無料で利用でき、また同期対象フォルダも指定できる。これまで無料ユーザーは同期対象PCが2台までに制限されていたが2010年11月に無制限へと変更された。2010年12月には日本版もオープンし、有料プランは日本円での支払いにも対応する。
「Evernote」はアイデアやメモ、ファイルなどを放り込んでシームレスなアクセスおよび検索を可能にする外部記憶サービス。2010年3月に日本版サービスを開始し、日本語対応も大幅に強化された。スマートフォンなどとの連携に加え、PCを経由せずにスキャナから直接アップロードできる「N-TRANSFER」など対応ハードウェアも登場しつつある。
海外ではRTMこと「Remember the Milk」と並び人気が高いタスク管理ツール「Nozbe」。Evernoteとの連携に始まり、Google カレンダーとの連携やブックマークレット、モバイル対応、オフラインサポートなど機能の充実ぶりではRTMを凌駕している。6プロジェクトまでは無料で利用可能。サイトに先駆け、iPad、iPhoneアプリは2010年にいち早く日本語化された。
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