現在勤めている会社では個人としての成功が見込めないという不満をよく耳にする。こういった不満の例として、幹部からの支援がまったく期待できないとか、会社組織自体があなたのキャリアの展望に沿っておらず、頑張っても先に進めないといったものを挙げることができる。そういった状況の苦しさをよく知っている筆者から、以下のアドバイスを贈りたい。あなたの状況に必ずしも当てはまるとは限らないものの、ほとんどの人が抱えている状況に当てはまっているはずだ。
なかなか昇進の機会が訪れないため、キャリアの向上が見込めないと考えているのであれば、以下の3つのどれかが原因であるかもしれない。
成功とは、役員の椅子を手に入れることだと考えているのであれば、自らのキャリアに大きく失望することになるだろう。結局のところ、そういった椅子の数は限られているのだ。成功を実感するには、成功というものを形だけで定義することをやめる必要がある。
肩書きや、アルファベット数文字からなる人気の資格をいくつ持っていたとしても、ビジネスが抱えている問題の解決や業務の改善に使えない限り、何の意味も持たない。あなたは、自らのプログラミングスキルによって問題を解決しているのだろうか?それとも、ネットワークの専門知識によって企業利益の向上に貢献しているのだろうか?
うわべと本質の違いを理解しておく必要がある。言い換えれば、あなたが昇進したいのは、「名声」を手に入れたいからなのだろうか、それとも昇進してはじめて可能になるようなやりがいのある仕事を手がけたいからなのだろうか?地に足が付いていないものに執着するあまり、自らが「今」抱えている責任を全うできていないという人が数多くいるのである。しかし、今の仕事を着実にこなし、優れた成果を残していけば、自ずと注目されるようになるはずだ。現在の仕事は自分にとって才能の無駄遣いでしかなく、誰かが自分の才能を認めてくれるまで、くすぶり続けているという態度はとるべきではないだろう。
キャリアを進展させるうえでの最も大きな原動力は資格や、あなたの個人的な課題への取り組みではない。あなたが会社にもたらす価値なのである。各種の資格やMBAを有していても、仕事に対するモラルが低かったり、対人スキルや率先力を持ち合わせていなければ、それらへの投資は大きな無駄に終わる可能性がある。
CNET Japanの記事を毎朝メールでまとめ読み(無料)
ZDNET×マイクロソフトが贈る特別企画
今、必要な戦略的セキュリティとガバナンス
ものづくりの革新と社会課題の解決
ニコンが描く「人と機械が共創する社会」
「程よく明るい」照明がオフィスにもたらす
業務生産性の向上への意外な効果