NECは12月20日、ブレードサーバ「Express5800/SIGMABLADE」の新ラインアップを発表した。1つのブレードシャーシ内にUPSやバックアップ装置などをコンパクトに集約できる点が特徴で、中堅中小企業の需要を狙う。同社の2009年度のブレードサーバ全体の国内販売台数は約1万3000台。x86サーバ市場でブレードの比率が伸びていることもあり、今後1年間で2万台の販売を目指すという。
主要ターゲットは、将来のクラウドコンピューティング環境への移行も見据えた仮想化システム統合基盤を検討する中堅中小企業だ。「個々の機器よりもシステム全体で考える大企業に対し、中堅中小企業においてはブレードシステム自体が主役であるともいえる。選ばれるために、コンパクトで運用性に優れること、統合基盤として導入しやすいことを重視した」(NEC プラットフォームビジネスユニット支配人 赤津素康氏)
本製品では、通常は独立した機器として運用されるUPSやバックアップテープ装置を、筐体に内蔵可能にした。システムをオールインワンで統合できるうえ、ラックサーバでの構成システムに比べ搭載スペースは半分以下ですむという。背面の配線本数も10分の1となり、冷却効率の向上や保守性の向上も期待できるとしている。
コスト面の優位性として、I/O共有スイッチによるコスト削減効果も強調。インターフェースの共用で搭載サーバが個々にLANやSCSI等の拡張カードを持つ必要がなくなり、ネットワーク部分なら60%の費用削減が見込めるという。
このほか運用管理ソフトとの連携による運用性向上や、ブレードシステム全体での省電力化も特徴としている。消費電力は従来システム同等構成に比べて30%の削減になるという。
価格はSIGMABLADE統合基本セットが49万8000円(税別、2011年3月末までの期間限定価格、ブレードサーバは別売)など。
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