日本書籍出版協会、日本雑誌協会、日本電子書籍出版社協会、デジタルコミック協議会の4団体は12月14日、App Storeにおけるデジタル海賊版の問題について、アップルに対応を要請すると発表した。
アップストアでは、これまでに村上春樹氏や東野圭吾氏など著名作家の作品が違法配信されているほか、違法に電子化された漫画を自由に閲覧できるアプリケーションが配信されている。著者や出版社の削除要請により一部は削除されたものの、いまだ違法配信が続く現状にあるという。
このようなデジタル海賊版は、いずれも書籍のスキャニングによって複製されたもの。アップルの「著作権処理の事前チェックは不可能であり、行うつもりはない」という主張に対し、4団体は、「著者もしくは出版社が提供者でない限り、その適法性は強く疑われるべきもの」との考えを示している。
また、アップルはデジタル海賊版に対する削除要請窓口、削除手順についても明示しておらず、一部削除されたものについても、その基準を明らかにしていない。さらに、この違法配信によって利益を得ているにもかかわらず、デジタル海賊版の販売データの開示も行っていないという。
4団体では、これらデジタル海賊版の問題は、アップルに重大な責任があると判断。アップルに対し、早急にデジタル海賊版に関する情報の開示と、防止策の構築に着手することを求め、責任ある対応を強く要請するとしている。
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