ソーシャルゲームを開発する米Zyngaの日本法人ジンガジャパンは12月1日、ソーシャルネットワーキングサービス(SNS)「mixi」向けに第1弾となるゲーム「ファームビレッジ」を提供開始した。ジンガジャパンのオフィスで開かれた会見には、同社代表取締役のRobert Goldberg氏のほか、ソフトバンク代表取締役の孫正義氏も登場した。
ソフトバンクは7月にZyngaに1億5000万ドル(約137億円)を出資し、合弁会社としてジンガジャパンを設立した。会見で孫氏は、ジンガジャパンの本格的な日本展開について以下のようなエールを贈った。
孫正義氏:最近、FacebookのページビューがGoogleを抜いた。そのFacebookの全体のトラフィックの約3分の1はZynga1社で叩き出している。もしZyngaがFacebookにゲームを提供していなかったら、Facebook自体のトラフィックは3分の1減っていたことになる。
それほど大きな影響を与えるZyngaはどんな会社かというと、ソーシャルゲームに特化している。いままでのオフラインのゲーム、オンラインのPCゲームとまったく違い、自分の友だちとつながり合うから飽きない。コンピュータやバーチャルな敵と戦うわけではない。自分の本当の友達と日常会話をするように時間を過ごす。ゲームという媒介を通じて家族や友達との心の触れ合いを強化にする、まさにソーシャルの世界のゲームカンパニーであると認識している。
その勢いは全世界のあらゆるプラットフォームに成長している。すでにFacebookでは圧倒的にナンバーワンだが、AppleのSteven Jobs、MicrosoftのSteve Ballmer、GoogleのEric Schmidtら米国トップのネット企業のCEOがZyngaにだけは特別待遇。Zyngaを得たものがトラフィックとユーザーを得ることになるからだ。もちろん、そのZyngaを日本ではソフトバンクが一緒に仲間として頑張っていく。
ソフトバンクの立場でみると、これまではPCの世界があり、家の中でネットにつながっていた。あるいは携帯電話があり、小さな画面で外で1日中つながっていた。これからはそれに加えて、スマートフォンの世界でもっとZyngaが華やかに活躍する時代が来る。そしてスマートパッドで1日中どこにいてもZyngaのエキサイティングなゲームが楽しめるようになる。
モバイルインターネットのこれからの姿は、そういった人と人のつながりなしでは成り立たないし、ソーシャルなしには成り立たない。そのソーシャルに花を添えるのがソーシャルゲームの世界。その分野で圧倒的ナンバーワンがZynga。私がソフトバンク自身の製品の発表ではないところに、自らやってくるというのは今までの経験でもほとんどない。それくらい大切な位置づけとしてZyngaをとらえている。これから大いに花開く、大いに成長するZyngaに期待してほしい。
CNET Japanの記事を毎朝メールでまとめ読み(無料)
ZDNET×マイクロソフトが贈る特別企画
今、必要な戦略的セキュリティとガバナンス
ものづくりの革新と社会課題の解決
ニコンが描く「人と機械が共創する社会」