KDDI代表取締役執行役員専務の田中孝司氏は11月26日、同日に満を持して発売されたAndroid搭載スマートフォン「IS03」や、同社の今後のスマートフォンへの取り組みについて語った。
IS03の発表から2カ月弱が経過しており、ある程度在庫をためている。発注はすでに終わっているので、あとは年末までに店舗で渡しきれるかというところ。27万台というのはこの業界ではとんでもない数なので焦っている。
これは明らかで、1台持ちを想定していること。これまでの携帯電話向けの機能(おサイフケータイ、ワンセグ、赤外線通信)をすべて搭載している。また、サブ液晶のように電源を落としても(スタンバイ状態)でも時計が見れたり、歩数計機能がついていたりと、日本人が強みとする機能が全部入っている。
先行優位とさまざまな機能差で差別化を図る。KDDIはシャープとこれらの機能を時間をかけて開発してきたので、その差分はでてくると思っている。本当はもっと早くスマートフォンを投入すべきだったが、その分日本人向けのスマートフォンを研究してきている。
そう思っている。これまでもハイエンドなグローバルフォンは発売されていたが、本当の意味で日本人が好む機能が搭載されているスマートフォンはIS03が初めて。日本人向けに細かい点までかなり気をつかってきた。そのあたりが段々効いてくると思っている。
そういうことも一部あると思うが、1台持ちを待っていたユーザーが多かったということが1番大きいと思う。これまでの他社の事例を見ても、携帯電話とスマートフォンの2台持ちという事例が多かったが、調査してみるとやはり1台で済ませたいというユーザーが多数いた。そこでいきなり全部入りの端末を発表したというのが、ユーザーにとってはインパクトがあった。それが今回の予約につながったと考えている。
無料通話によってauの新規顧客になる方や、Skype au内で発生するパケット通信料などから、トータルで見れば増収になると考えている。先行してSkypeを提供している米Verizonの例を見ても同じような結果なっているので日本でもきっとそうなる。無料通話の時代はいずれはやってくる。そこで1番最初にやるのがauという意気込みで導入した。
米国では、すでにiPhoneとAndroidの比率は逆転している。すぐにとはいかないが日本でもいずれAndroidがiPhoneを超える時がくると思っている。
中期的に見ると、我々の予想よりスマートフォンのシェアが増えてきている。ここまでとは思っていなかったので、携帯電話とスマートフォンの比率も変えていかないといけないと考えている。年末までの売れ行きを見ながら2011年の計画を見直したい。
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