ミクシィは11月5日、2011年3月期第2四半期(2010年7月〜9月)連結決算を発表した。売上高は38億9100万円(前年同期比22.0%増)、営業利益は6億1400万円(同38.1%減)、経常利益は5億5300万円(同41.3%減)、純利益は2億4200万円(同49.4%減)だった。
売上はソーシャルネットワーキングサービス(SNS)「mixi」の広告、課金ともに伸びた。mixiアプリはmixi内の友人と楽しめるタイプのものが特に課金で収入を増やしているという。広告はmixi内の人間関係「ソーシャルグラフ」を活用することで効果を上げている。ネスレ日本の「KIT KAT」のタイアップ広告ではプロモーションサイトに22万人を誘引した。今後もソーシャルグラフを活用した広告商品の開発を進めるとしている。
9月中旬よりテレビCMを放送したため、広告宣伝費が増加したほか、9月10日に大規模イベント「mixi meetup 2010」を開催したことで外注費も増加。営業利益は前年同期を下回る結果となった。
mixiの登録ユーザー数は10月末時点で2190万人。10月の月間ログインユーザー数は1464万人、ページビュー(PV)は312億4000万だった。デバイスごとの内訳はモバイル版が261億2000万PV、PCが45億1000万PV、iPhone/Android向けの「mixi Touch」が6億PVだった。特にmixi Touchの利用者が拡大しており、月間ログインユーザー数は100万人を超えたという。
mixi内のコンテンツの利用傾向にも変化が見られた。短いメッセージをつぶやくサービス「mixiボイス」が、長らくmixiのメインコンテンツであった「日記」を、利用者数、投稿数ともに上回ったという。
2011年3月までに「公式企業向けページ」を新たに立ち上げる予定だ。企業が自社のプロモーションページをmixi内に開設し、mixi利用者とのつながりを深めるもので、米Facebookはファンページという同様の機能を提供している。ミクシィ代表取締役社長の笠原健治氏は、「公式コミュニティでノウハウを貯めてきているので、それを拡張していくイメージ。料金など詳細についてはまだ言える段階ではないが、より幅広い企業に手軽に使っていただけるサービスにしていきたい」と語った。
そのFacebookが10月にmixiとの連携を実施した。mixiのAPIを利用して、Facebook上の投稿をmixiにも表示できるようにした。これについて笠原氏は、「基本的にはどんどんやってもらいたい。Twitterはこちらから連携し、mixi内に投稿を流せるようにした。今回はFacebookが同じ展開をしたということ。APIとして公開しているものだし、どんどん連携するのがいいと思っている。ユーザーにとってより選択肢が増え、利便性が上がるのはいいことだと考えている」と歓迎した。
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