Googleは、同社のビデオソフトウェア「WebM」に対する初の大規模なアップデートをリリースした。パフォーマンスを改善するとともに、アヒルにちなんだ開発コード名を初めて付けた。
GoogleでWebM担当プロダクトマネージャーを務めるJohn Luther氏は先週のブログ投稿で、家畜用アヒルの1種にちなんで名づけられた「Aylesbury」というこの新しいソフトウェアは、ビデオのエンコードに優れ、デコードが高速になっていると述べた。Luther氏は、今週のStreaming Media Westカンファレンスで、詳細なステータスレポートと、ウェブページ向けの新しい「HTML5」規格との融合性など、Aylesburyの詳細を語る予定である。
より具体的には、Aylesburyは、1秒あたりのフレーム数で比較した場合、ビデオのデコードが20〜40%高速であるとLuther氏は述べた。単一または複数の処理コアの使用率の向上、メモリ使用率の向上、オーディオおよびビデオ処理向けのSSE3プロセッサ命令のサポートによって、これが実現されている。
同氏によると、WebMビデオを作成するユーザーにとっては、エンコーディングは圧縮による画像の乱れがより目立たなくなることで、より高い品質が得られるという。
WebMは、「VP8」というビデオコーデックを用いてビデオをエンコードおよびデコードし、オーディオの処理には「Ogg Vorbis」コーデックを使用する。Googleは、同社のWebMテクノロジをオープンソースでロイヤリティフリーにすることで、現在広く使用されているH.264 AVCテクノロジにあるようなライセンス障壁を取り払った標準規格でウェブビデオを促進したいと考えている。
Aylesburyは、VP8ビデオを処理するためのソフトウェアライブラリである「libvpx」に初めて付けられた名前である。Googleは2010年5月に、WebMテクノロジの最初のバージョンをリリースした。
また別のアヒルにちなんで名づけられた「Bali」という次期バージョンは2011年第1四半期にリリース予定で、エンコードのさらなる高速化を特長とする予定だとLuther氏は述べた。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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