SAPジャパン、オンデマンド型の温室効果ガス排出管理ソフトを発表

富永恭子(ロビンソン)2010年10月26日 18時38分
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 SAPジャパンは10月26日、オンデマンド型の温室効果ガス排出管理ソフトウェア「SAP Carbon Impact」の日本語版を11月中に提供開始することを発表した。

 SAP Carbon Impactは、CO2を主とした温室効果ガス排出に関するあらゆるデータを収集、集計し管理するオンデマンド型のソフトウェア。クラウド上で管理される企業の温室効果ガス排出に関するデータから、さまざまな軸や期間でCO2排出量の現状を多元的かつ正確に把握することが可能だという。また、トレンドから外れた値を視覚的に把握することで、削減余地を瞬時に究明でき、アクティビティの明細からは詳細な原因が把握できるとしている。さらに、排出削減プロジェクトの管理やレポーティング、監査対応などの機能を備えているという。

 GHGプロトコルイニシアチブが策定する、世界で最も影響力の大きい指針とされるGHG(温室効果ガス)排出および削減量の算定、報告ガイドラインに「GHGプロトコル」がある。このGHGプロトコルに示されるCO2排出の活動境界(スコープ)は、次の3種類となる。

  • 自社サイトからの直接的な排出(スコープ1)
  • 購入した電力等による間接的排出(スコープ2)
  • サプライチェーンやサービス利用による間接的な排出(スコープ3)

 SAP Carbon Impactは、この3種類のCO2排出スコープすべてを管理できることが特徴だという。同ソフトウェアにより、原材料調達から生産、流通、消費者による使用、そして廃棄にいたるまで、プロダクトライフサイクル全体を通して詳細なカーボンフットプリントの測定および評価が行えるようになるとしている。また、既存システムとの連携などデータ収集を効率化および自動化するための機能も用意されている。日本語、英語、ドイツ語、フランス語、スペイン語、ポルトガル語、韓国語の7カ国語が提供されており、グローバルでの使用も可能だ。

 SAP Carbon Impactは、主な機能として、短期間での稼動と運用管理の負荷削減が可能な「オンデマンド型CO2排出管理ソリューション」、自社やビジネスパートナーの排出負荷を可視化する「CO2排出負荷の可視化」、排出ランキング、トレンド分析、原単位比較等を通じて、エネルギー使用とCO2削減余地を特定する「CO2削減余地の把握」、CO2削減と経済性を両立すべく、削減プロジェクトの投資回収率を分析する「CO2削減プロジェクトの投資回収率(ROI)管理」、NPO等へのレポーティングを自動化することで、開示負担を軽減しつつ、ステークホルダーの満足度を向上させる「ステークホルダーへの情報開示」、監査証跡を保持することで第三者検証等への耐監査性を確保する「監査対応」を提供するという。

 SAPでは、自社内でもSAP Carbon Impactを導入しており、業務オペレーション全体における排出量データの分析や、排出量の削減活動を評価している。また、データセンターやオフィスビルにおける電力利用、出張による排出、再生可能エネルギー利用へのコミットメントなど主要な分野を特定し、炭素効率の高い業務の導入を目指しているという。また、これらのデータは、SAPサステナビリティレポートとして四半期ごとに更新されている。

 SAP Carbon Impactは、すでに海外では約20社の導入実績を持つという。SAPジャパンでは、今回提供開始される同ソフトウェアの日本語版を、今後海外に拠点を持つ企業や製造業を始めとする国内企業に対して提供していく考えだ。

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