筆者は長年の経験で、聴衆と親しくなれればプレゼンテーションはずっとうまくいくということを発見した。イベントで話すときには、できるだけ早く現場に着いて、プレゼンテーションが始まる前に何人かの聴衆と話すことにしている。そして、彼らにプレゼンテーションに何を期待しているか、彼らを助けるために取り上げられることがあるかを聞く。筆者はいつでも全員の質問に答えられるわけではないが、聴衆が何を期待しているかを知っていれば、聴衆のレベルに合わせて話すのも容易になるし、プレゼンテーション中、どの話題に少し長めに時間を取るべきかを知る助けにもなる。
筆者の姉妹が以前、万策尽きたら、想定外のことをすべきだと教えてくれたことがある。これは、公の場で話すときには特に当てはまるかも知れない。時折、プレゼンテーションをコントロールするための最善の方法が、他の人が見たら狂ったのかと思うようなことだという場合がある。
1年ほど前、フロリダで開かれたカンファレンスで、Peterがそれをやったのを見た。理由は分からないのだが、そのカンファレンスの主催者は、Peterのセッションの1つをそのカンファレンスの基調講演と同じ時間帯にスケジュールしていた。その結果、Peterの講演には、そこが基調講演だと勘違いしている出席者が部屋一杯にいるという状況だった。
Peterはこれを察して、聴衆に罪の意識を感じなくてもいいから、基調講演に参加したい人はそこに行くべきだと話した。彼は自分で会場のドアを開け、遠慮するなとまで言った。
その結果、聴衆の半分が会場から出て行った。これは壊滅的な結果だと思う人もいるかも知れないが、その場に残った参加者は、彼が議論しようとしていた話題に本当に興味のある人だけだった。聴衆が熱心だったため、プレゼンテーションも大成功だった。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
CNET Japanの記事を毎朝メールでまとめ読み(無料)