NVIDIAが訴えられていた集団訴訟が和解に至ったことから、NVIDIA製グラフィックスプロセッサ(GPU)で不具合の発生する可能性があるコンピュータとして、Apple、Dell、Hewlett-Packard(HP)の数十機種が挙がっている。NVIDIAが初めて、影響を受ける可能性があるラップトップモデルの全リストを公に認めた。
米CNETが報じてきたように、2007年に起こされたNVIDIAに対する集団訴訟が最近になって和解に至った。和解文書には、Dell、HP、Appleのモデルを列挙した長いリストが記録されている。これらのリストはこれまで、ベンダーによって個別に発表されていた。
NVIDIAはすでに2008年7月から、一部GPU製品の「不十分なダイ/パッケージング素材セット」に影響を受けているラップトップの保証、修理、返品、交換に関連する費用として、総額4億5000万ドル以上を負担してきた。「不十分なダイ/パッケージング素材」とは、チップそのものとチップのパッケージングを指す。
Dellは2008年7月に、この不具合について、「多重画像、スクリーン上でのランダムな文字の表示、スクリーン上での線の表示、無画像」などの症状を挙げた。
米国時間2010年8月12日の和解を受けて、NVIDIAは9月30日に次のような声明を発表した。「NVIDIAは、ノートブック構成に用いられる前世代のMCP(media and communication processor)およびGPU製品の特定バージョンにおける不十分なダイ/パッケージング素材に関する訴訟で、和解に至ったことを確認しています。影響を受ける可能性のあるお客様に、この和解に関する通知をお送りしました。当社の顧客に直接対応しているサードパーティーの管理者が、現在、クレーム処理を行っています。影響があると確信し、クレームをお寄せになりたいとお考えの消費者の皆様は、告知を読んでいただいたうえで、書かれている手順に従ってください。以前に発表しましたように、当社の第2四半期決算は、この和解に関連する費用を反映したものとなっています」
だが、和解文書の24ページ目以降でNVIDIAは、主張されている内容に関して、「不正行為や責任についてのすべての申し立てをこれまで否認してきたし、今後も否認する」とも述べている。また、和解に応じたのは、「ひとえに、訴訟を継続した場合の負担、費用、経営に集中できなくなる影響、不確実性、それに付随してリソースと事業への取り組みが分散される事態を避けるためだ」と続けている。
リストは和解文書(PDFファイル)の4ページ目から始まり、Dell、HP、Appleの計50以上のモデルが明記されている。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
CNET Japanの記事を毎朝メールでまとめ読み(無料)
ZDNET×マイクロソフトが贈る特別企画
今、必要な戦略的セキュリティとガバナンス
ものづくりの革新と社会課題の解決
ニコンが描く「人と機械が共創する社会」