ネットワールド、ハンドリームネットのセキュリティスイッチ「SGシリーズ」を発売

柴田克己(編集部)2010年09月16日 12時46分

 ネットワールドは9月16日、韓国のネットワークセキュリティ機器ベンダーであるハンドリームネットと国内総代理店契約を締結し、セキュリティスイッチ「SGシリーズ」の販売を開始すると発表した。

 SGシリーズは、ハンドリームネットが独自に開発したASICベースのセキュリティチップを搭載したスイッチングハブ。ネットワークを通過するパケットの振る舞いを特許技術である「MDSセキュリティエンジン」で常に監視し、ネットワークのパフォーマンスに悪影響を及ぼす有害なトラフィックを検知し、物理ポートレベルで遮断する機能を持つ。

セキュリティスイッチ「SGシリーズ」 セキュリティスイッチ「SGシリーズ」

 セキュリティエンジンをASICベースで実装し、スイッチング機能とセキュリティ機能を物理的に分離することで、フルワイヤでの転送速度を確保しつつ、セキュリティ機能を実現している点が特長となる。MDSセキュリティエンジンでは、ネットワークトラフィックの分布形態とパケット情報、またトラフィックエントロピーの組み合わせなどから有害なトラフィックを検知するため、一般的なウイルスセキュリティ製品のようなパターンファイルやシグネチャを利用しない。そのため、新種のワームやウイルスのゼロデイ攻撃へのネットワークレベルでの対応も迅速に行え、管理コストも削減できるとしている。

 物理システムと仮想システムが混在し、クライアント環境もモバイル端末などを含めて多様化が進む企業のネットワーク環境において、エンドポイントでのセキュリティ対策は対応のコストが高くなる傾向にあり、ユーザーの利便性も損なわれるケースが多いという。そのため、エンドポイントに加え、SGシリーズが提供するようなネットワークレベルでの監視、およびセキュリティ確保の重要性が今後増していくだろうと両社ではみている。

 SGシリーズで自動検知および自動遮断できる主な攻撃は、Scanning、DoS/DDoS Attack、TCP Syn Flooding、IP Spoofing、ICMP Attack、UDP Flooding、MAC/ARP Spoofing、DHCP Attack、MAC Flooding、ARP Attackなどとなっている。同様に、ネットワークループを自動検知、自動遮断する機能も搭載しており、ユーザーの不正使用や不注意によるネットワーク障害も防止できるとしている。ネットワーク上の複数のSGシリーズのステータスを一元管理できるツールも付属する。

 参考価格(税別)は、「SG2024」(Fast Ethernet×24、ギガビットEthernet×2)が28万4000円。「SG2024G」(ギガビットEthernet×24)が48万円。「SG2024PoE」(VoIP、無線アクセスポイント対応モデル)が39万8000円。「SG2048G」(ギガビットEthernet×48ポート)が66万5000円。ネットワールドでは、上記4モデルに加えて、L3スイッチや日本国内で需要の多い8ポート版など、順次取り扱いモデルを拡充する予定としている。

 SGシリーズを開発するハンドリームネットは、韓国内で自社のセキュリティスイッチをサムスン電子やLG-EricssonなどにOEM提供するなど、同国内のL2スイッチ市場で約30%のシェアを持つというネットワークセキュリティベンダー。2008年には日本支社を設立し、日商エレクトロニクス、丸紅情報システムズ、NTTコムテクノロジー、サイバートラストといったパートナーを通じて、製品を提供してきた。今回、新たにネットワールドを総販売代理店とすることで、日本市場のより本格的な開拓を目指す。

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