米Symantecは8月25日、調査レポート「ノートン ネット犯罪レポート:人々への影響」を発表した。調査は、同社が14カ国7000人以上を対象に実施したもの。特にネット犯罪の個人的な被害状況に焦点を当てた調査となっている。
レポートによると、世界のネット利用者の3分の2(65%)が、コンピューターウイルス、クレジットカードの詐欺、個人情報の盗難などのネット犯罪の被害を受けていることがわかった。被害者の割合が大きい国は中国、米国であり、日本はネット犯罪の発生率が36%と最も低かった。
また、ネット犯罪の感情的な影響としては、怒り(58%)、苛立ち(51%)、騙された思い(40%)となり、被害者は被害を受けた自分自身を責める傾向が多くあるという結果に。日本では、警戒する(53%)、恐怖心を抱く(46%)、衝撃を受け、憤慨する(44%)という結果であった。自分が被害を受けるとは思わないという回答者は3%(日本は2%)で、80%近くの回答者(日本は74%)はネット犯罪が裁かれると思っていないことがわかった。
一方で、ネット上の自分の行動をあまり変えていないことも明らかになっている。もし被害にあったら、行動を変えるだろうと回答した人は半数(51%)であり、日本はさらに低く37%であった。さらに、ネット犯罪を警察に通報した人は半分にも満たない(44%、日本は52%)という結果となっている。
ネット犯罪の解決には平均28日(日本は32日)、解決のためのコストは334ドル(約3万円、日本は1万6112円)かかっている。日本ではネット犯罪を完全に解決していない人が60%と調査対象国の中で最も高く、平均である31%の2倍近い割合となった。
支払いをせずに音楽や映画をダウンロードすることを合法だと考える人は半数近くおり、24%の回答者が他人のメールやブラウザの履歴をこっそり見ることは問題ないと思っていることもわかった。調査結果による日本の特長は、14カ国の調査対象国の中でネット犯罪の発生率が最も低いにもかかわらず、ネットを安全だと思う(34%)、とても安全だと思う(1%)という回答がそれぞれ最も低かった(平均66%、9%)。
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