[ウェブサービスレビュー]多彩なプラットフォームが売りの“あとで読む”サービス「Read It Later」

Nate Weiner
内容:「Read It Later」は、今読んでいるウェブページをクリップしてあとで読むためのサービスだ。PCはもちろんiPhone/iPadアプリなど多彩なプラットフォームをサポートするのが大きな特徴だ。

 「Read It Later」は、ウェブサイトのデータを転送してクラウド上に保存し、あとでじっくり読むためのサービスだ。サービス名からも分かるように、いわゆる「あとで読む」系のサービスであり、同種のサービスの中でも老舗にあたる存在だ。

  • サイトトップページ。まずはユーザー登録をする

 こうした「あとで読む」系サービスは従来から数多く存在しているが、昨今はiPhoneやiPadの普及により、あらためて注目が集まるようになった。この「Read It Later」については各種ブラウザ専用のアドオンやiPhone/iPadアプリなど、多彩なプラットフォームをサポートしており、海外では「Instapaper」と並んで定番ツールになっている。最近ではRSSリーダーから直接このRead It Laterにページを転送できる場合も多い。

 ブラウザからの使い方は同種のツールと同じで、ブックマークレットを登録し、あとで読みたいページが表示されている状態でクリックするだけ。ウェブページのデータがRead It Laterのサイトに転送されてリスト化され、あとから読むことが可能になる。FirefoxやGoogle Chromeの場合はアドオンも利用できる。

 転送されたデータはPCのウェブブラウザはもちろん、iPhone/iPadアプリなどから見られる。iPhone/iPadアプリではデータがキャッシュされるので、元のページが消失したり内容が書き換わった場合でもデータが維持できるほか、地下鉄など電波が届かないエリアでも閲覧できる。

  • 続いてブックマークレットをブラウザに登録する。使いやすいよう、お気に入りバーなどに置くのがよいだろう

  • ブックマークレットをクリックすると表示中のページが転送される。完了するとこのような表示が出る

  • 転送されたページの一覧。新旧およびタイトル順などでソートが可能なほか、検索も可能。クリックするとページが表示される。右端のチェックマークをクリックすると既読になる

 他サービスと比べた優位性としては、プラットフォームが多彩なことと、検索機能が優れていること、またオリジナルの表示モードとテキストだけを抽出したモードをワンタッチで切り替えられることが挙げられる。画像や広告を非表示にした状態で閲覧ができるため、画面サイズが小さいデバイスでも快適に閲覧できるというわけだ。

 元ページが日本語化されていないため、概念が理解できていないうちは使い方にやや戸惑う場合もあるが、きちんと理解すればウェブ閲覧に欠かせないものになる。職場で見ていたページを自宅で見たい場合、自宅で見ていたページを外出先でチェックしたい場合、さらに気に入ったページをストックしておく場合など、さまざまな目的に活用できるだろう。

  • iPhoneではデータがキャッシュされているのでオフラインでも閲覧可能。ちなみにキャッシュにはそこそこ時間がかかる場合も

  • 元のページをそのまま表示する以外に、本文テキストだけを抽出して表示するモードも備える

  • 文字サイズの変更や白黒反転表示なども可能

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