「Instapaper」は、いま読んでいるウェブページを一時的にクリップし、ほかのPCやiPad、iPhoneなどでじっくりと読むためのサービスだ。いわゆる「あとで読む」系のサービスである。
iPhoneでウェブサイトの記事を見ていて、この記事はもっとじっくり読みたい、でもiPhoneだと画面が狭くて読みづらい、といった場合がある。そんな時にこの「Instapaper」を使って記事をクリップしておけば、あとからPCやiPadなどの大きな画面でじっくりと読むことができる。また逆に、PCで面白いページを見つけたが今は読んでいる時間がないという場合、iPhoneに転送して外出先でゆっくり読むことも可能だ。
単にURLを転送するのとは違い、ウェブページの内容をキャッシュデータとして転送するので、万一元のページが削除されてしまっても問題なく読むことができる。また、転送先のiPadやiPhoneなどでいったんキャッシュデータを読み込んでおけば、地下鉄など電波が届かないエリアに行っても読むことができるので、直接インターネットに接続できないオフラインの場合に重宝する。
使い始めるに当たっては、サイトで登録を終えたあと、ウェブブラウザにブックマークレットを登録する。この一連の初期設定は、ほかの「あとで読む」系サービスと同様にやや手間がかかるが、いったん登録してしまえば、あとは読みたいページを表示した状態でブックマークレットをクリックするだけで取り込めるようになる。
クリップしたページを読むには、ブラウザもしくは専用アプリから「Instapaper」のページを開く。するとクリップしたページの見出しが一覧表示されているので、読みたい見出しをクリックすれば全文が表示されるというわけだ。元のページと同じレイアウトのほか、本文のテキストデータだけを読むことも可能だ。
ブラウザのほか、TwitterやGoogleリーダーと連携するなど、さまざまなウェブサービスから記事を転送して読むことができる。実際に使ってみないとなかなかそのメリットを実感しにくいサービスだが、複数のデバイスを用いてウェブページを効率よく読むためのサービスとして、一度使えば欠かせない存在になるだろう。
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