NTTドコモと大日本印刷(DNP)は8月4日、携帯電話向け電子出版ビジネスにおいて業務提携したことを発表した。共同で事業会社を設立し、NTTドコモの携帯電話やスマートフォン向けの電子書店サービスを2010年秋に開始する。
電子書店では、書籍やコミック、雑誌、新聞など10万点を超えるコンテンツを電子化し販売する。また、丸善、ジュンク堂などDNPグループのリアル書店やオンライン書店「bk1」とも連携し、紙の書籍と電子書籍の両方を提供する「ハイブリット型書店」を目指す。さらに、海外に向けた書籍の配信も視野に入れているという。
NTTドコモ 代表取締役副社長の辻村清行氏は、現在の出版市場が3〜4兆円ほどの規模であるとした上で、3〜5年後にはそのうちの3割前後を電子出版が占めると予測する。「NTTドコモには5600万人の顧客基盤や独自の決済プラットフォームがある。また、DNPには書籍デジタル化のノウハウや出版業界での実績がある。両社の強みを持ち寄ってハイブリット型書店を実現したい」
また辻村氏は、冬モデルで発売予定のスマートフォン7機種のうち1機種が電子書籍専用端末であることを明らかにした。2011年の春には新たな電子書籍の読み方として、携帯電話で途中まで読んだ電子書籍の続きを家のPCで読むといった、端末間で読書状況を同期できる「しおり機能」も提供するという。
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