任天堂は赤字決算だったことを受けて、7月30日の株式市場では売りが先行している。
7月29日に発表した2011年3月期第1四半期(2010年4〜6月)連結決算は、保有する外貨建て資産が円高の影響を受けて為替評価差損705億9400万円を営業外費用に計上したため、経常利益が460億5500万円の損失(前年同期648億2400万円)、純利益が252億1600万円の損失(同423億1600万円)と、それぞれ赤字に転落した。
ハードウェアの販売を牽引するほどの新作ソフトウェアが少なく、日欧のニンテンドーDS本体の値下げもマイナスに響き、売上高は1886億4600万円(前年同期比25.6%減)と大きく落ち込んだ。地域別では欧州の落ち込みがひどく、海外売上高比率は前年同期の87.3%から86.5%になった。こうした売り上げの減少に加えて、販売管理費の比率が前年同期比で4.8ポイント上昇したため、営業利益も233億4200万円(同42.2%減)と大幅減少した。
ニンテンドーDSのハードウェア販売台数は、南北米大陸で半減したことが響き315万台(前年同期比47.2%減)にとどまった。また、同ソフトウェアも2242万本(同22.9%減)と減少。この半面、Wiiのハードウェア販売台数は、南北米大陸で2倍増加したため304万台(同36.3%増)と伸びた。同ソフトウェアは、新作「スーパーマリオギャラクシー2」の販売が409万本あったが、海外が伸び悩み全体では2817万本(同9.3%減)だった。
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